...極めて新らしい言文一致と奥浄瑠璃(おくじょうるり)の古い「おじゃる」詞(ことば)とが巧みに調和した文章の新味が著るしく読書界を驚倒した...
内田魯庵 「美妙斎美妙」
...美妙斎の文章の新味も余り香気が高過ぎたので一時は盛んに管待(もては)やされたが...
内田魯庵 「美妙斎美妙」
...その実質は生残りの戯作者流に比べて多少の新味はあっても決して余り多く価値するに足らなかったのは少しく鑑賞眼あるものは皆認めた...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...甲胄姿の幽霊が現はれる処に新味が有るといふ事で...
江見水蔭 「硯友社と文士劇」
...味は義経――このビラには新味はないが効果はあらう...
種田山頭火 「其中日記」
...私は新味を覚えた...
外村繁 「澪標」
...極めて平凡な新味のないアンダンテに...
トルストイ 米川正夫訳 「クロイツェル・ソナタ」
...新味を出すに努力しないのか? 僕の頭の如き...
直木三十五 「大阪を歩く」
...豊醸(ほうじょう)の新味が充実しきっている...
中里介山 「大菩薩峠」
...その作曲の新味と歌詞の取り扱ひ方とに於て...
萩原朔太郎 「流行歌曲について」
...斯ういふ風に一つの歌に一つの新味が盛られて居て飽くことを知らないのが作者の境界で珍重すべき限りである...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...「ジエィン・エア」ほどの清新味と熱意が失せてゐる...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...ただ世間の食道楽者流酢豆腐(すどうふ)を嗜(たしな)み塩辛を嘗(な)むるの物好(ものずき)あらばまた余が小説の新味を喜ぶものあらん...
村井弦斎 「食道楽」
...同じ木で作った上飾りを付けた新味のある御贈り物であった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...もとより菜園の新味あるではなく...
吉川英治 「折々の記」
...彼らしい新味ある施政と威令とは...
吉川英治 「三国志」
...いわゆる幕府政治としての新味も出し...
吉川英治 「源頼朝」
...新味のゆえに尚んだ...
和辻哲郎 「転向」
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