...お前なぜ死んでしまつただ?」――お住は我知らず口のうちにかう新仏(しんぼとけ)へ話しかけた...
芥川龍之介 「一塊の土」
...真新しい寒冷紗(かんれいしゃ)づくりの竜幡(りゅうはん)が二流(りゅう)ハタハタと揺(うご)めいている新仏(にいほとけ)の墓が懐中電灯の灯りに照し出された...
海野十三 「人間灰」
...どうした」「次は新仏のことですが...
海野十三 「人間灰」
...新仏らしく、花などがいっぱいにそこに供(そな)えてあった...
田山花袋 「『田舎教師』について」
...金ぴかの仏壇の新仏(あらぼとけ)にお線香をあげることもあった...
徳田秋声 「縮図」
...大家(たいけ)で新仏のあるところでは...
豊島与志雄 「女と帽子」
...新仏(にいぼとけ)の穴を発(あば)き...
中里介山 「大菩薩峠」
...先祖代々の墓の中に新仏(しんぼとけ)を祭り込むからであろう...
夏目漱石 「趣味の遺伝」
...新仏の土饅頭(どまんじゅう)の前に立止りました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...女主人(おんなあるじ)のお兼の新仏姿を調えて居りました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...一週間前に溺死(できし)したセコチャンの新仏の廓内(かくない)にいた!彼のどこにそんな力があったのであろう...
葉山嘉樹 「死屍を食う男」
...新仏(にいぼとけ)がかならず家へ帰ってくることになっていますの...
久生十蘭 「生霊」
...あなたその役をしてくださればいいのですわ」「僕が……新仏」「どんなに喜ぶか知れないのですから!……もし...
久生十蘭 「生霊」
...新仏(しんぼとけ)が有ったと見えて...
二葉亭四迷 「平凡」
...大方卵塔場の新仏の提灯でゞもあらう...
正岡容 「異版 浅草燈籠」
...新仏出世と称し乱を作(な)した(『仏祖統記』三八)...
南方熊楠 「十二支考」
...これは多分いわゆる新仏(しんぼとけ)の立場と子孫の祀(まつり)を受けずに迷っている三界万霊の態度とが...
柳田国男 「年中行事覚書」
...新仏は墓地を去ることがむつかしいからといって...
柳田国男 「年中行事覚書」
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蝕まれた 厭倦 惚れて通えば千里も一里
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