...総代の帰ってくるまでは断じてここを動くな」そういって喚く者もいた...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...器械の記録と実際と違うなんてそんなことは断じてない」という...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...そのため機が平衡(バランス)をうしなうようなことは断じてありません...
谷譲次 「踊る地平線」
...今後は酔後断じて...
種田山頭火 「其中日記」
...□酒好きが酒そのものに執することに罪はない、笑つて許せる、しかし酒をのむ方法手段が卑しくなるのは彼といふ人間の堕落だ、断じて許せない...
種田山頭火 「其中日記」
...政府は断じてこれが責任を負わねばならぬ...
徳冨蘆花 「謀叛論(草稿)」
...新聞紙本来の使命は断じて忘れたくない...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...断じて同意する能わざる所である...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...党員たるの故を以て地位を与ふるに能否を論ぜざる如きは断じて戒めざる可からず...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...遂に躊躇して手を下だすを憚りたるは首相たるの威厳を失墜したるものに非ずして何ぞや更に地方議員選挙干渉に就て之れを見るも閣下は断じて此の事実を認めずといふを得ざるものたるに拘らず...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...これを真犯人也と断じてはいけないと思うのです...
浜尾四郎 「彼が殺したか」
...断じて再び戻らないと宣言してゐる君の家があるのだ...
原民喜 「災厄の日」
...蛮風断じて永久の道に非ず...
福沢諭吉 「女大学評論」
...日本国民として断じて忍ぶを得ず...
福沢諭吉 「新女大学」
...今では互ひに悪罵をもつて感投詞を投げ合ふ以外には断じて通常の会話は交へぬ程の敵味方となり変つてゐた...
牧野信一 「ゾイラス」
...気短になって取り返しのならないような行為に出るようなことは断じてないだろう」などと源氏は言うのであった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...断じて予は彼を征伐しようと思う...
吉川英治 「三国志」
...……彦右衛門、御辺はきょうも、恵瓊(えけい)と会っていたろうが、どうだな、先の肚(はら)は」「和議のことは、こなたからの申し出(い)でにはなく、安国寺恵瓊(あんこくじえけい)を使いとして、両三日前から、内々毛利方より申し入れて来たことゆえ、彼の示して来た条件ならば、すぐにも取結ばれましょうが……」「いかん、いかん」――秀吉は、たとえこの際でもと、つよく首を振って見せながら、「断じて、あのままではいかん」と、ことばを重ねた...
吉川英治 「新書太閤記」
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