...斬新なる技巧と鋭角的な機知をさげて立ち現われると我々はそれだけでまず圧倒されてしまう...
伊丹万作 「ルネ・クレール私見」
...なおこれに斬新なる趣向を加え...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...われわれは粥(かゆ)をすすりながら多くの斬新な人生理論をでっちあげたが...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...強烈なもの、斬新なもの、身も心も蕩けてしまうようなもの、熱愛する恋人を弄り殺して剖き取った肉のようなものを貪ぼった――実人生を芸術化しようとして悶え苦しんだ、悶え苦しんで何を得た? あゝたゞアルコール中毒!△自己批評は三人の私生児を生んだ...
種田山頭火 「雑信(二)」
...当時の斬新な思想であったガリレイ(G. Galilei)の力学観であったが...
戸坂潤 「辞典」
...また目のさめるような斬新なる意図をもつにしてもやはり同様に商品としての価値にしかすぎなくなる...
中井正一 「「壇」の解体」
...他人ではありません」「これは斬新なお説を承ります...
中里介山 「大菩薩峠」
...斬新な生活の方法を考えだして実行するという...
久生十蘭 「あなたも私も」
...待ちかねていた愛人に言うような斬新な情意をこめて囁く...
久生十蘭 「湖畔」
...日本人の心に国家という斬新な感情を目ざめさせた...
久生十蘭 「新西遊記」
...先占という斬新な喜びが感じられたが...
久生十蘭 「南極記」
...なぜかひどく斬新な感じがした...
久生十蘭 「肌色の月」
...糊貼りの婚礼衣裳が大雨に濡れて剥がれる発端も斬新なら...
正岡容 「我が圓朝研究」
...あるいは今日にありて斬新なりとてもてはやさるる詩文小説も...
正岡子規 「俳諧大要」
...趣向はなるべく斬新なるを要すれども...
正岡子規 「俳諧大要」
...故に斬新なる句を見る人は熟吟熟考して後に褒貶(ほうへん)すべし...
正岡子規 「俳諧大要」
...このごろは精神の政治学という斬新な言葉もフランスから出て来たが...
横光利一 「北京と巴里(覚書)」
...ところが、一枚の白紙を無限に連続して切り下げる方法は、目下世界の数学界に於ける最大問題である集合論のうち、特にヒルベルトの位相幾何学の連続の問題と共通した難問の部分だとのことで、またこの解決はまだついていない、もっとも斬新な、数学界に於ける華形として登場して来た射影幾何の部門に属するため、矢代がその幣帛の研究方法をどこから得て来たのか、訊ねて来てくれるようとの槙三からの依頼だった...
横光利一 「旅愁」
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