...手を振つて之を斥けるよりも先づ眼を背けて其醜より遁れむとする...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...自分から模倣の名を斥けるには深い内省を要することを思はなければいけない...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...断乎として君の要求を斥けるに足るの力があったのだ...
大杉栄 「男女関係について」
...哲学者はどこにこの説明を斥ける権利があるのか...
戸坂潤 「科学論」
...哲学のイデオロギー性格を斥ける神聖な義務を痛感するようである...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...経済に対する国家の干渉を斥けることをその本来の本質とした経済上の自由主義に立つ資本主義は...
戸坂潤 「現代唯物論講話」
...シュライエルマッハー(F. E. D. Schleiermacher)の特色ある調和的な弁証法を斥ける意味を有っている...
戸坂潤 「辞典」
...我々はあらゆる私的な世界観を斥ける...
戸坂潤 「読書法」
...それは異なる血を相斥ける力である...
永井隆 「この子を残して」
...惡しき有限性即ち他者を斥ける自己主張においてさへも...
波多野精一 「時と永遠」
...その請求はこれを斥ける訳には行かない...
穂積陳重 「法窓夜話」
...ディルタイはカントの意識一般の概念を抽象的、構成的であるとして、これを斥ける...
三木清 「認識論」
...わたくしは断乎としてこれを斥ける...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...徳はその斥ける快楽はこれを断ち切らせ...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...本願寺を石山から紀州の雑賀に斥けることが出来たのである...
和辻哲郎 「鎖国」
...すなわちここでは感情の誇張を斥ける...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
...彼は仏祖の斥けた「悪」をおのずから斥けるのである...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
...言語による表現を斥けるのではない...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
便利!手書き漢字入力検索