...又ある傷口からのものは斜めに流れていると云う調子で...
江戸川乱歩 「悪霊」
...左舷の斜め前方に...
大阪圭吉 「動かぬ鯨群」
...その軍刀を左斜めに振りあげた...
高見順 「いやな感じ」
...がくりと斜めに折れ曲って...
豊島与志雄 「足」
...極めて狭い溝板(どぶいた)の上を通行の人は互(たがい)に身を斜めに捻向(ねじむ)けて行き交(ちが)う...
永井荷風 「すみだ川」
...背中を斜めに一尺も割かれ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...池のむこうの筋落(すじお)ちの小滝を楓の真木(まぎ)が一本斜めに切るように滝壺のほうへ枝をのべている...
久生十蘭 「ユモレスク」
...うっかり鼻を斜めにくっつけたりしてはならぬと...
ニコライ・ゴーゴリ 平井肇訳 「鼻」
...斜めになった日を浴びて...
堀辰雄 「風立ちぬ」
...岡のべの新緑は斜めに差すあざやかな光に...
三上於兎吉 「艶容万年若衆」
...斜めに折れこぼれている...
三好十郎 「胎内」
...右の手で抑えて幾度か袖(そで)を斜めにするこの時の風の動きに庭の梅の香がさっと家の中へはいってきて...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...無意味に矢代は斜め左方を指差しつつも...
横光利一 「旅愁」
...おのずから片身向いの斜めに変った...
吉川英治 「剣難女難」
...――が今、それと知っても、莚(むしろ)の上の文観は、眼を半眼にとじ、巌(いわ)のごとく、素知らぬ顔を、斜めにしていた...
吉川英治 「私本太平記」
...頭上斜めにかぶった刺子頭巾(さしこずきん)の横鬢(よこびん)に...
吉川英治 「新・水滸伝」
...原を斜めに横ぎって...
吉川英治 「柳生月影抄」
...そして峽間の斜め向うにはその森にかぶさる樣に露出した岩壁の山が高々と聳えてゐるのである...
若山牧水 「鳳來寺紀行」
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