...更に幾斛の油を注がれたりしならむ...
芥川龍之介 「木曾義仲論(東京府立第三中学校学友会誌)」
...包むに余る万斛の感慨を抱きつつ心細くも帰朝の途に就(つ)いた...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...ただ我ら万斛(ばんこく)の悲しみを誘うのみであります...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...遥々(はるばる)万斛(ばんこく)の好意をもって来朝された印度の太子さえも日本一流の大会社にかかっては――一流も一流日本においては三池か三矢かと並び称されるくらいのこの一流大会社の社員たちにかかっては...
橘外男 「ナリン殿下への回想」
...摺(す)りて米二十斛も有るべし...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...二十五貫七百五十文(金四両ばかりとす)と米十斛麦六斛を一夫一婦一年の辛苦料と知るべし...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...夫婦に小児一人の飯米三斛(こく)五斗四升...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...庭の木斛の葉に、雀の白い糞を見ました...
豊島与志雄 「白藤」
...父はその庭石を据えなおし、椿の枝を鋏み、木斛の虫をとり、楓の枯葉をはらい、草花に肥料をやった...
豊島与志雄 「父の形見」
...阿闍世王の供えた百斛の油が燃え尽きてしまっても...
中里介山 「大菩薩峠」
...俗界万斛(ばんこく)の反吐皆動(どう)の一字より来(きた)る」「何だ本当に吐くつもりじゃないのか...
夏目漱石 「虞美人草」
...七斛(ごく)を獲る者あり...
南方熊楠 「十二支考」
...重蔵はハッと万斛(ばんこく)の水を浴びて小手を緩めたが...
吉川英治 「剣難女難」
...兵三千と糧米一万斛(ごく)を贈り...
吉川英治 「三国志」
...万斛(ばんこく)の涙をながして憐愍(れんびん)を乞うたが...
吉川英治 「三国志」
...領戸(りょうこ)二十八万男女人口九十四万帯甲(たいこう)将士十万二千人吏(り)四万人米四十四万(まん)斛(ごく)金銀二千斤錦綺綵絹(きんきさいけん)二十万匹――余物これにかなう...
吉川英治 「三国志」
...万斛(ばんこく)の涙を覚えていたに違いない...
吉川英治 「私本太平記」
...着ず脱がず母飢(う)えに中(あた)る時も哺(ふく)めるを吐きて子に啗(くら)わしめ母にあらざれば養われずその闌車(らんしゃ)を離るるに及べば十指の爪の中に子の不浄を食らう……計るに人々母の乳をのむこと一日八十斛(こく)父母(ちちはは)の恩重きこと天の極(きわ)まり無きがごとし「…………」「どうしたんだい...
吉川英治 「宮本武蔵」
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