...筆を執りました甲斐が見えまして...
芥川龍之介 「地獄変」
...私(わて)も俳優甲斐(やくしやがひ)に洒落(しやれ)た墓石(はかいし)が一つ欲しうおまんね...
薄田泣菫 「茶話」
...甲斐の武田信玄は徳川方の細作(さいさく)を掃蕩するために領内の盲人八百人を鏖殺(おうさつ)したと云う伝説があり...
谷崎潤一郎 「聞書抄」
...しかるに赤裸の一人が云うにはこう誰も彼も同じでは勉強する甲斐(かい)がない...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...あの女は?」「芸者でございます――が」甲斐守の指(ゆびさ)す方を透(すか)し乍ら...
野村胡堂 「礫心中」
...正面鳥居甲斐守の前...
野村胡堂 「礫心中」
...僕等は卑怯でみすぼらしく 生き甲斐もない無頼漢(やくざ)であるが僕等の親分を信ずるとき僕等の生活は充血する仲間のみさげはてた奴らまでがいつぽんぶつこみ 拔きつれまつすぐ喧嘩の...
萩原朔太郎 「蝶を夢む」
...美しく正しく生きようとするよろこびにこそ生き甲斐があるということを教えて行くようなものは不足しています...
宮本百合子 「美しく豊な生活へ」
...古いのでも手入れをしておけば木綿は木綿の甲斐がありますから...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...初心者に向ひては談理の甲斐(かひ)なからむとて...
森鴎外 「柵草紙の山房論文」
...甲斐は穏やかに彼女を見た...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...甲斐は自分で手代に会った...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...それは甲斐が、兵部との関係をしぜんに接近させようとしているのだ、ということがわかったからである...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...甲斐は一揖(いちゆう)した...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...甲斐はそれを嫌って...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...甲斐は冴(さ)えた眼で...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...十左衛門はながいあいだ親しく甲斐に接して来たが...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...不甲斐なくもそこでまた...
吉川英治 「江戸三国志」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??