...旦那のお咄では大学の学士で一番信用の出来ないのは法学士と文学士ださうだ...
内田魯庵 「犬物語」
...けれども『書生気質』や『妹と背鏡』に堂々と署名した「文学士春の屋おぼろ」の名がドレほど世の中に対して威力があったか知れぬ...
内田魯庵 「明治の文学の開拓者」
...こんなわけで「文学士春の屋おぼろ」というものは非常な権威があった...
内田魯庵 「明治の文学の開拓者」
...石橋の三氏が中心となって組織した硯友社(けんゆうしゃ)も無論「文学士春の屋おぼろ」の名声に動かされて勃興したので...
内田魯庵 「明治の文学の開拓者」
...まあ文学士という事になるわけだが...
太宰治 「未帰還の友に」
...今度文学士何某という人が蓄音機を携えて来県し...
寺田寅彦 「蓄音機」
...文学士は吹き込みラッパをその美髯(びぜん)の間に見える紅(あか)いくちびるに押し当てて器械の制動機をゆるめた...
寺田寅彦 「蓄音機」
...文学士だから」「取れるですとも...
夏目漱石 「野分」
...これは文学士だそうだ...
夏目漱石 「坊っちゃん」
...教頭なんて文学士の癖(くせ)に意気地(いくじ)のないもんだ...
夏目漱石 「坊っちゃん」
...当時その中学に文学士と云ったら私一人なのですから...
夏目漱石 「私の個人主義」
...文学士の肩書も無ければ...
葉山嘉樹 「遺言文学」
...「英文学士」の称号を取り上げられてしまふかも知れない...
牧野信一 「鏡地獄」
...文学士は、近隣の迷惑を代表して、抗議と親切な注意とをもたらせたのである...
牧野信一 「蝉」
...家も邸(やしき)も手広くして人出入さえ多き中に去年当家の若旦那が大学校を卒業されて文学士というエライお方になられたげなと評判隣村にまで広がりしより取分け人の訪(と)い来(く)る事多く主人夫婦は応接に遑(いとま)あらず「イヤこれは八兵衛(べえ)さんよくおいでだね」八兵衛「ヒエー...
村井弦斎 「食道楽」
...あれが大原文学士の奥様だってどんなに評判するだろう...
村井弦斎 「食道楽」
...新文学士の作に至っては...
森鴎外 「鴎外漁史とは誰ぞ」
...私は昨日文学士ニコル君に連判状の交換条件として...
モウリス・ルブラン 新青年編輯局訳 「水晶の栓」
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