...ある一人の偉大なる強者の下に衆者平伏して文句なしにその命に屈服した時代でありました(後世になって発達した多数決という選挙の形式と比較して研究するのはいたって趣味あることでありますが...
伊波普猷 「ユタの歴史的研究」
...これがほかの国だと文句なしに早速結婚しちまうところなんだが...
谷譲次 「踊る地平線」
...いよいよ文句なしに正しいということになるぞ...
ロオド・ダンセイニ 菊池寛訳 「兎と亀」
...「僕は文句なしで無条件でやります...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...今度は文句なしに...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...文句なしに私を壓倒しようと企ててゐる...
萩原朔太郎 「田端に居た頃」
...ハッチが水を飲むということは、文句なしに、簡単明瞭(めいりょう)に船体の沈没を意味するものであった...
葉山嘉樹 「海に生くる人々」
...まるで自分の出現を文句なしに受入れろと言わんばかりに...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「審判」
...夫人が彼に当然返すべきものを文句なしに返してくれるかどうか一応問い合わせて見ることに肚をきめた...
ニコライ・ゴーゴリ 平井肇訳 「鼻」
...「次郎長」の方は文句なしに受けてゐる...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...文句なしに肯定していた...
本庄陸男 「石狩川」
...「妾はね、何ういふわけだか、お師匠さんの処へなんか行つてもね、きちんと向ふ前に坐つて、いざお稽古が始まらうといふ途端になると、文句なしに、そんな風に真面目くさつてゐる格構が可笑しいやうな、擽つたいやうな……で、凝つとしてゐられなくなつて――」彼女は、自分の無芸をそんな風に弁明したことがある...
牧野信一 「小川の流れ」
...そうなれば文句なしに縛れますからね」と万三郎は三人の顔を見た...
山本周五郎 「風流太平記」
...なんとその一項に「出席者は一万枚以上所有者に限る」とあって我々文句なしにギャフン...
山本笑月 「明治世相百話」
...文句なしの即死だね...
夢野久作 「近眼芸妓と迷宮事件」
...文句なしにブチ込んでくれたよ...
夢野久作 「焦点を合せる」
...思えば、その方々へ、蔭膳(かげぜん)の礼もせずに、今日、一杯の酒とて、飲めた義理ではござりますまいに」と、窘(たしな)めて、文句なしに、扱いすませたということである...
吉川英治 「新書太閤記」
...兄貴のフェリックスが文句なしに首から上ほかのものより大きい...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「にんじん」
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