...彼女は話を敷衍して、結局何を言いたかったのかわからなくなった...
...敷衍な解説では理解できなかったので、もう一度聞き直した...
...この論文は敷衍な論理展開をしており、読んでいて疲れる...
...彼は敷衍な人柄で、細かいところまで気を遣ってくれる...
...その作家は非常に敷衍な描写で物語を進めるのが得意だ...
...それにはこの點が一そう敷衍されてゐる)といふことである...
堺利彦訳 幸徳秋水訳 「共産黨宣言」
...何処かで聞いた話を敷衍(ふゑん)したにとゞまるやうな作である...
田山録弥 「脱却の工夫」
...このような変痴奇論を敷衍(ふえん)して行くと実に途方もない妙な議論が色々生まれて来るらしい...
寺田寅彦 「変った話」
...ところがある心理学者の説を敷衍(ふえん)して考えるとそういう作用が起こるので始めて「笑い」が成立する...
寺田寅彦 「笑い」
...又その敷衍と平易化とでもあることを願っている...
戸坂潤 「イデオロギー概論」
...広田首相の政綱声明を司法省的に敷衍して...
戸坂潤 「現代日本の思想対立」
...夫を敷衍して見たいという心持ちからでもあるのだ)...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...それをいろいろ敷衍さしてみると...
豊島与志雄 「椿の花の赤」
...昔から傳へ來つた説を以てこれを敷衍する事は許されたが...
内藤湖南 「概括的唐宋時代觀」
...謂はゞ其の全體は校讐通義の敷衍をしたやうなものでありまして...
内藤湖南 「支那の書目に就いて」
...各其學派の學説の敷衍として視られたものである...
内藤湖南 「尚書稽疑」
...滋味豊かに敷衍(ふえん)してくれたといってもよい物語でありました...
中里介山 「大菩薩峠」
...からこの三四頁を口から出まかせに敷衍(ふえん)して進行して行きます...
夏目漱石 「文芸の哲学的基礎」
...持込が容易でない事と意識水準の低いために敷衍性のある啓蒙的作品が讀物の色どり...
槇本楠郎 「プロレタリア童謠の活用に關する覺書」
...『曾我物語』にはこの事を敷衍(ふえん)して李将軍の妻孕んで虎肝を食わんと望む...
南方熊楠 「十二支考」
...この意味をもっとあなたが敷衍(ふえん)して申し上げたらいいでしょう」と...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...碌すっぽ構文もできなければ敷衍(ふえん)もできない...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...少しは傍から注解し敷衍(ふえん)する者がおらぬと...
柳田国男 「雪国の春」
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