...彼女は話を敷衍して、結局何を言いたかったのかわからなくなった...
...敷衍な解説では理解できなかったので、もう一度聞き直した...
...この論文は敷衍な論理展開をしており、読んでいて疲れる...
...彼は敷衍な人柄で、細かいところまで気を遣ってくれる...
...その作家は非常に敷衍な描写で物語を進めるのが得意だ...
...これが後日他の人によって敷衍され発展されるようになったのである...
スワンテ・アウグスト・アーレニウス Svante August Arrhenius 寺田寅彦訳 「宇宙の始まり」
...己は其問題をさう敷衍(ふえん)して見たくはないのだ...
グスタアフ・ヰイド Gustav Wied 森林太郎訳 「尼」
...それにはこの點が一そう敷衍されてゐる)といふことである...
堺利彦訳 幸徳秋水訳 「共産黨宣言」
...12.彼は自分の思想を更に敷衍するためにゲーテの言葉を引用した...
關口存男 「新獨逸語文法教程解説」
...それを敷衍(ふえん)しつつ筆をすすめた...
太宰治 「猿面冠者」
...このような変痴奇論を敷衍(ふえん)して行くと実に途方もない妙な議論が色々生まれて来るらしい...
寺田寅彦 「変った話」
...今ここに敷衍(ふえん)すべき余地もないのであるが...
寺田寅彦 「俳諧の本質的概論」
...彼の考えを敷衍(ふえん)して言えば...
寺田寅彦 「ルクレチウスと科学」
...見当違いな世界常識に基いてその解釈を敷衍するような科学者だろうからである...
戸坂潤 「思想としての文学」
...も少し敷衍すれば...
豊島与志雄 「性格批判の問題」
...今はある何かの観念を過度に敷衍(ふえん)すべき折りではない...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...謂はゞ其の全體は校讐通義の敷衍をしたやうなものでありまして...
内藤湖南 「支那の書目に就いて」
...滋味豊かに敷衍(ふえん)してくれたといってもよい物語でありました...
中里介山 「大菩薩峠」
...仮設的対象敷衍の巧奢(ママ)者ラヴェル輩よりもアマいなぞといふのが音楽界の常識となり得たる今日――否々それを常識と互に心得合つて悦に入るか...
中原中也 「音楽と世態」
...帰る所へも帰れないかも知れないと云うすこぶる心細い敷衍法を用います...
夏目漱石 「文芸の哲学的基礎」
...そして其趣意を敷衍(ふえん)して新聞記者に演述したものと見える...
平出修 「畜生道」
...どうしても一度は大衆の知識と興味に廣く敷衍してからでないと...
吉川英治 「折々の記」
...あれもわずかな史拠を敷衍(ふえん)したのでつまりは私の正成観が主なのである...
吉川英治 「随筆 私本太平記」
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