...彼女は話を敷衍して、結局何を言いたかったのかわからなくなった...
...敷衍な解説では理解できなかったので、もう一度聞き直した...
...この論文は敷衍な論理展開をしており、読んでいて疲れる...
...彼は敷衍な人柄で、細かいところまで気を遣ってくれる...
...その作家は非常に敷衍な描写で物語を進めるのが得意だ...
...これが後日他の人によって敷衍され発展されるようになったのである...
スワンテ・アウグスト・アーレニウス Svante August Arrhenius 寺田寅彦訳 「宇宙の始まり」
...一九〇二年のボンナール『独仏高等兵学の方式について』には「ジョミニーの論述する如き一般原則から敷衍(ふえん)せる戦法の系統は謬妄...
石原莞爾 「戦争史大観」
...12.彼は自分の思想を更に敷衍するためにゲーテの言葉を引用した...
關口存男 「新獨逸語文法教程解説」
...それを敷衍しつつ筆をすすめた...
太宰治 「猿面冠者」
...或いはそれを敷衍(ふえん)し...
太宰治 「十五年間」
...モスコフスキーはこれを敷衍(ふえん)して「婦人は微分学を創成する事は出来なかったが...
寺田寅彦 「アインシュタインの教育観」
...今ここに敷衍(ふえん)すべき余地もないのであるが...
寺田寅彦 「俳諧の本質的概論」
...多く述べきたったものの変形であり敷衍(ふえん)であるとも見られる...
寺田寅彦 「ルクレチウスと科学」
...彼の考えを敷衍(ふえん)して言えば...
寺田寅彦 「ルクレチウスと科学」
...又その敷衍と平易化とでもあることを願っている...
戸坂潤 「イデオロギー概論」
...見当違いな世界常識に基いてその解釈を敷衍するような科学者だろうからである...
戸坂潤 「思想としての文学」
...夫を敷衍して見たいという心持ちからでもあるのだ)...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...知らず知らず敷衍さえされたと見ることが出来る...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...謂はゞ其の全體は校讐通義の敷衍をしたやうなものでありまして...
内藤湖南 「支那の書目に就いて」
...この原理を敷衍すれば...
萩原朔太郎 「ローマ字論者への質疑」
...カントが発狂の階梯だと恐れた夢を自身に検究する事に再び着目したるは、新約克のジユリウス、ネルソンJulius Nelson です、既に記録した夢の数は四千あつて、短いのは一語で写され、長いのには百語を費す、ネルソンは夢を区別して晩夢、夜夢、朝夢の三としたり、晩夢は疲労の日に継ぐもので、大抵日業の継続から悲壮的(トラーギシユ)の結末を示し――昼間氷の戯をなし夕にもこれを夢み遂に僵る――醒める時には筋肉の劇動をし又は叫喚す、夜夢は日間神経の刺衝興奮に継ぐ――火災の後に烟火の昇るを、点竄をなす後に難符号の出るを、聴楽の後に音響を夢みる――飲酒はこれを促す、朝夢は安眠の間に貧血になつて居たのが充血するの結果、その充血の少ない時には後で僅に夢を見たと思ふのみ、充血が多ければこれを記憶す、凡そ夢の中で面白いのは朝夢で平生忘れて仕舞た瑣末な事が思ひも掛けず浮き出し様々に変化せられ、敷衍せられ、走馬燈の如く、劇部の場面の如く、時間も空間も放縦自在となり、頃刻の間に数十年の事を瞥見するは独り邯鄲の枕に依る計りではなし、次にネルソンは夢記の単複で夢の劇易を測り、これを弧に作つて見たに二十八日毎に弧線が跳上する、二十八日は即ち太陰暦の月に当る、然し真の月輪満虧には関係せずネルソンは是れを以てハムモンドHammondの曾て信じた「男子月経」 Katamenia masculinaの明証と云へり...
森鴎外 「夢」
...これを解説し敷衍(ふえん)することができなかったのである...
柳田国男 「木綿以前の事」
...どうしても一度は大衆の知識と興味に廣く敷衍してからでないと...
吉川英治 「折々の記」
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