...彼女は話を敷衍して、結局何を言いたかったのかわからなくなった...
...敷衍な解説では理解できなかったので、もう一度聞き直した...
...この論文は敷衍な論理展開をしており、読んでいて疲れる...
...彼は敷衍な人柄で、細かいところまで気を遣ってくれる...
...その作家は非常に敷衍な描写で物語を進めるのが得意だ...
...かつ独自にそれを敷衍してきたものに相違ない...
スワンテ・アウグスト・アーレニウス Svante August Arrhenius 寺田寅彦訳 「宇宙の始まり」
...この考えは後にまた幾分敷衍された形でバーネット(Burnet)が説述した(一六八一年)ものである...
スワンテ・アウグスト・アーレニウス Svante August Arrhenius 寺田寅彦訳 「宇宙の始まり」
...一九〇二年のボンナール『独仏高等兵学の方式について』には「ジョミニーの論述する如き一般原則から敷衍(ふえん)せる戦法の系統は謬妄...
石原莞爾 「戦争史大観」
...この説(せつ)を敷衍(ふえん)して日本美術史(にほんびじゆつし)の劈頭(へきとう)にこれを高唱(かうしやう)したものであるが今日(こんにち)においても...
伊東忠太 「日本建築の發達と地震」
...それを敷衍しつつ筆をすすめた...
太宰治 「猿面冠者」
...何処かで聞いた話を敷衍(ふゑん)したにとゞまるやうな作である...
田山録弥 「脱却の工夫」
...この仮説を敷衍(ふえん)すれば...
寺田寅彦 「備忘録」
...その「俳諧」の中に含まれた「さび」や「しおり」を白日の明るみに引きずり出してすみからすみまで注釈し敷衍(ふえん)することは曲斎的なるドイツ人の仕事であったのである...
寺田寅彦 「連句雑俎」
...敷衍(ふえん)すればそうも言えるのであった...
徳田秋声 「仮装人物」
...広田首相の政綱声明を司法省的に敷衍して...
戸坂潤 「現代日本の思想対立」
...敷衍され拡大される...
戸坂潤 「現代唯物論講話」
...判断は概念の敷衍であるとか...
戸坂潤 「性格としての空間」
...なお敷衍(ふえん)していえば...
夏目漱石 「無題」
...それの敷衍擴充を企圖したものである...
波多野精一 「時と永遠」
...この意味をもっとあなたが敷衍(ふえん)して申し上げたらいいでしょう」と...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...カントが発狂の階梯だと恐れた夢を自身に検究する事に再び着目したるは、新約克のジユリウス、ネルソンJulius Nelson です、既に記録した夢の数は四千あつて、短いのは一語で写され、長いのには百語を費す、ネルソンは夢を区別して晩夢、夜夢、朝夢の三としたり、晩夢は疲労の日に継ぐもので、大抵日業の継続から悲壮的(トラーギシユ)の結末を示し――昼間氷の戯をなし夕にもこれを夢み遂に僵る――醒める時には筋肉の劇動をし又は叫喚す、夜夢は日間神経の刺衝興奮に継ぐ――火災の後に烟火の昇るを、点竄をなす後に難符号の出るを、聴楽の後に音響を夢みる――飲酒はこれを促す、朝夢は安眠の間に貧血になつて居たのが充血するの結果、その充血の少ない時には後で僅に夢を見たと思ふのみ、充血が多ければこれを記憶す、凡そ夢の中で面白いのは朝夢で平生忘れて仕舞た瑣末な事が思ひも掛けず浮き出し様々に変化せられ、敷衍せられ、走馬燈の如く、劇部の場面の如く、時間も空間も放縦自在となり、頃刻の間に数十年の事を瞥見するは独り邯鄲の枕に依る計りではなし、次にネルソンは夢記の単複で夢の劇易を測り、これを弧に作つて見たに二十八日毎に弧線が跳上する、二十八日は即ち太陰暦の月に当る、然し真の月輪満虧には関係せずネルソンは是れを以てハムモンドHammondの曾て信じた「男子月経」 Katamenia masculinaの明証と云へり...
森鴎外 「夢」
...* 此章はモンテーニュのミシェル・ド・ロピタルに献呈した書簡(白水社版『モンテーニュ全集』第四巻「書簡5」)の延長敷衍と見るべく...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...これを解説し敷衍(ふえん)することができなかったのである...
柳田国男 「木綿以前の事」
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