...敷島(しきしま)の煙を一つずつ器用に輪にしては吐(は)き出しながら...
芥川龍之介 「彼」
...すると、敷島は、あの人は若い樣だが、自分より三つも四つも年うへであり、また、おとなしいので、近々引かせて呉れるお客がついてゐるなど云ふことを語つた...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...敷島が色男を得たと云ふわけで...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...敷島を知つてからは...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...敷島は初めてにこついた...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...敷島の意氣な歌聲もする...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...井桁樓(ゐげたろう)と敷島とを思ひ浮べて嚢中(なうちゆう)の無一文を苦しみ...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...一度敷島でも試して見ようか...
關口存男 「新獨逸語文法教程解説」
...謙作は宜(い)い気もちになって衣兜(かくし)から敷島(しきしま)の袋を出し...
田中貢太郎 「港の妖婦」
...あるいは新聞雑誌の訪問記者に襲われて折角掃除した火鉢(ひばち)を敷島(しきしま)の吸殻だらけにされるより...
永井荷風 「日和下駄」
...黙って卓の上の敷島を一本とって火を点けながら...
中谷宇吉郎 「冬彦夜話」
...次に 朝の雲いざよふ下に敷島の天子の花の山桜咲く といふのがあるが...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...眼の前にある灰皿の敷島(しきしま)の吸い殻が眼についてしょうがないので...
平林初之輔 「アパートの殺人」
...タクシーで敷島パン迄行き...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...石のしたに敷島のからが流れてゐるのを悲しく見た...
室生犀星 「名園の落水」
...敷島らしい煙草の屑...
夢野久作 「暗黒公使」
...そのボーイに五十銭札を握らして燐寸(マッチ)を貰って敷島に火を点(つ)けながら...
夢野久作 「暗黒公使」
...敷島町の或るレストランに近頃日本の少女が青磁の衣服をつけてそれでなくとも感傷的になった旅人の私の心を瞑想的にするのに会ったことがある...
吉行エイスケ 「孟買挿話」
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