...敷台を上る時に、彼れはつまごを脱いでから、我れにもなく手拭(てぬぐい)を腰から抜いて足の裏を綺麗(きれい)に押拭った...
有島武郎 「カインの末裔」
...敷台(しきだい)を上った...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...二人の少女は大きな下駄箱の中からただ二つ残っている下駄を取り出して私たちのために敷台の下に運んでくれた...
高浜虚子 「漱石氏と私」
...玄関の敷台へもたれかかるようにして大の字なりに足をふんばった新之丞のすがた! 佐平治のいうとおり顔半分はくいちぎられて...
橘外男 「亡霊怪猫屋敷」
...玄関の敷台(しきだい)に迎えた使用人の数も嘘の様に減ってはいたが...
富田常雄 「面」
...さすがの我も聊(いささ)か疲労しかつはまたこの上強(し)ひんには礼を失するに至らん事を虞(おそ)れせめてわが芝居道熱心の微衷(びちゅう)をだに開陳し置かばまた何かの折宿望を達するよすがにもなるべしと長々しき論文一篇を草しそつと玄関の敷台に差置きて立ち去りぬ...
永井荷風 「書かでもの記」
...無言のまますたすた敷台から教場の中へ這入(はい)って来た...
夏目漱石 「満韓ところどころ」
...すると客人は沓脱(くつぬぎ)から敷台へ飛び上がって障子を開け放ってつかつか上り込んで来た...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...ドヤドヤと敷台にかかった様子です...
野村胡堂 「悪魔の顔」
...トントンと敷台の上へ登るのを見ると...
野村胡堂 「悪魔の顔」
...玄関の敷台へ駆け込んで眼を廻してしまいました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...八は敷台へお出迎えさ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...敷台に隣の赤犬が寝そべっているんだが蹴飛ばしても喰い付きゃしませんか」「ていねいに挨拶をして通るんだよ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...中玄関の敷台へ葬具を下ろしたときに手代が出てきて...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...敷台へ湯灌の道具をおろしているところへ...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...また上士の家には玄関敷台を構えて...
福沢諭吉 「旧藩情」
...私は夜半玄関の敷台(しきだい)の処に腰を掛けて居たら...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...長刀(なぎなた)の石突きを敷台に突いて...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
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