...人々は名残惜しい焚火と別れて散り散りに退散する...
飯田蛇笏 「茸をたずねる」
...我等一行は散り散りに走り下りつつあったので互に豆程に小さく見えた...
高浜虚子 「富士登山」
...すぐみんな散り散りばらばらになってしまう...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「ワーニャ伯父さん」
...――もう散り散りになってしまっていた...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...伏見屋の多勢の子分たちが散り散りバラバラになった中に...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...みな散り散りに立ち去って往つた...
堀辰雄 「曠野」
...」と三平が立て続けに述べたてゝゐるにも係はらず大方の見物人は散り散りに逃げ去つて耳も借さなかつた...
牧野信一 「蔭ひなた」
...散り散りに繁みの中へ逃げ込んでしまつた...
牧野信一 「山男と男装の美女」
...みんなは哄笑と喝采のうちに散り散りになって...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「餓えた人々(習作)」
...皆が散り散りになってしまってはいっそう昔が影も形もなくなってしまうからね...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...何年かの留守(るす)の間にはこうした人たちも散り散りにほかへ移って行ってしまうだろうと...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...いよいよ散り散りにそれぞれの自邸へ帰るのであったが気の毒な人ばかりであった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...これで祭はすんだと散り散りに別れて帰ることになっているが...
柳田国男 「年中行事覚書」
...部下とも散り散りになり...
吉川英治 「三国志」
...城戸内から散り散りになって逃げ出して来た...
吉川英治 「私本太平記」
...散り散り舟にも乗りおくれたりした公卿もある...
吉川英治 「私本太平記」
...夜へかけて散り散りに還って来た残兵...
吉川英治 「新書太閤記」
...散り散りになっていた鷓鴣(しゃこ)の群れが...
ルナール Jules Renard 岸田国士訳 「博物誌」
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