...諸君になお常識なるものありや」(沈黙長し)南西太平洋軍総司令官「敢えて反駁(はんばく)いたすようでおそれ入るが...
海野十三 「諜報中継局」
...「今宵七夕(たなばた)まつりに敢えて宣言...
太宰治 「二十世紀旗手」
...時代によって異にしているのは敢えて怪しむに足りない...
戸坂潤 「思想としての文学」
...敢えてパラドクシカルに云うならば...
戸坂潤 「思想としての文学」
...敢えてマルクスの書名を僭する心算ではないのである...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...敢えて歴史主義とは云わないが...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...敢えてその中に彼が飛び込み...
中井正一 「組織としての図書館へ」
...子爵夫人も敢えて騙され続けているのだった...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...敢えて発起者中の一部分を以て自ら居(お)る者なれども...
福沢諭吉 「日本男子論」
...敢えて犠牲たらんと欲せしや...
福田英子 「妾の半生涯」
...つれなき運命はこれらの嘆きに敢えて耳をかさず...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...三魏が、敢えて戦わず、長期を持している真意は、あきらかに蜀軍の糧食涸渇(こかつ)を待つものであるはいうまでもない...
吉川英治 「三国志」
...先生の御意に敢えて逆(さか)らうようにて...
吉川英治 「新書太閤記」
...敢えて圧倒的な大軍を傾けて来たことと...
吉川英治 「新書太閤記」
...――けれど、表面はあくまでも、互いに、相手の歓心(かんしん)を求め、どちらも謙譲(けんじょう)の礼を取って、敢えて、驕傲(きょごう)に出るふうなどは毛頭もない...
吉川英治 「新書太閤記」
...だが沢庵は、敢えて、高いところへ納まり返りはしなかった...
吉川英治 「宮本武蔵」
...敢えて、打ちどころに約束はないのである...
吉川英治 「宮本武蔵」
...もとより僕たちも敢えて人後に落ちなかった...
レスコーフ Nikolai Semyonovich Leskov 神西清訳 「真珠の首飾り」
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