...有乎無乎(なけなし)の小袋を引敝(ひつぱた)いて葡萄酒を買つて来る様になつた...
石川啄木 「赤痢」
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高浜虚子 「俳句の作りよう」
...つまらなくなって来ると敝履(へいり)の如く捨ててかえりみないという傾向がございますようで...
太宰治 「男女同権」
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田中貢太郎 「緑衣人伝」
...いずれも竹棹を船上より石垣にかけ渡して襁褓敝衣(きょうほへいい)を曝す...
永井荷風 「偏奇館漫録」
...敝衣(へいい)も更に賤(いや)しからず...
永井荷風 「洋服論」
...後に人に語つて曰(いわ)くこれ洵(まこと)に敝家(へいか)の宝物なり...
永井荷風 「礫川※[#「彳+淌のつくり」、第3水準1-84-33]※[#「彳+羊」、第3水準1-84-32]記」
...而(しか)モ敝衣襤褸(へいいらんる)ナラバ西子(せいし)モ亦(また)以テ容(かたち)ヲ為シ難シ……」又曰く...
中里介山 「大菩薩峠」
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中村憲吉 「頼杏坪先生」
...敝履(へいり)の如く棄て去るのが多いものであるが...
新渡戸稲造 「ソクラテス」
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橋本進吉 「古代国語の音韻に就いて」
...あたかも敝履(へいり)の如くなりき...
福田英子 「妾の半生涯」
...詔して敝蓋(へいがい)を以てその陵側に葬ったとあり...
南方熊楠 「十二支考」
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森鴎外 「伊沢蘭軒」
...そこから遠くない高敝の窯で焼かれるのを知った...
柳宗悦 「全羅紀行」
...それにはわずかに草や土やまたは敝(やぶ)れて血だらけになッている陣幕などが掛かッている...
山田美妙 「武蔵野」
...君臣の契(ちぎ)りすら敝履(へいり)のごとく捨て去る人間もいる乱世に...
吉川英治 「新書太閤記」
...世界的文豪としての輝かしい名声を敝履(へいり)の如く棄て...
米川正夫 「クロイツェル・ソナタ」
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