...周圍に對してあまりに敏感なる心よ...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...おれは敏感なんだ...
太宰治 「お伽草紙」
...他の多数のとんぼが感じないようなある特殊な因子に敏感な少数のものだけが大衆とはちがった行動を取っているのかもしれないと思われた...
寺田寅彦 「三斜晶系」
...芸者の心理を読むのに敏感な髪結いのお梅さんであった...
徳田秋声 「縮図」
...クリストフのように女性の優姿に敏感な者を...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...敏感な星野は、話を梅子のことに引き戻しながら、一般論として弁護した...
豊島与志雄 「秦の憂愁」
...聡明敏感な彼女の眼が覗いていた...
豊島与志雄 「反抗」
...また人相を見ることにも敏感なのは...
中里介山 「大菩薩峠」
...特に敏感な詩人的感覚とを所有しない読者にとつては...
萩原朔太郎 「ニイチェに就いての雑感」
...勿論、手紙には愛情にわたった事は余り書いてはなかったけれど、敏感な、恋する若人にとっては或る種の、普通の手紙の型は憖(なま)じな愛の文句で綴られた文よりも、はるかに力強き或る印象を与えるものである...
浜尾四郎 「彼が殺したか」
...敏感な霊はすぐ感じとって...
久生十蘭 「雲の小径」
...將來に於ける詩の動きにも敏感な見透しをもつてゐたことは...
堀辰雄 「春日遲々」
...どんな恥しいでしょう」敏感な言葉の陰翳は...
「今朝の雪」
...感受性のつよい敏感な早熟な女の子が...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...肉のある敏感な花びらの一つ一つが...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...敏感な市民は、(土地の値が上がるぞ)(盛り場も、もっと殖(ふ)えよう)(諸大名のやしきも、どんどん建つにちがいない)(安土とちがい、港がものをいう...
吉川英治 「新書太閤記」
...「…………」敏感な紋太夫は...
吉川英治 「梅里先生行状記」
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