...次にその敏感なる人は...
海野十三 「浮かぶ飛行島」
...僕には若い敏感なアンテナがある...
太宰治 「パンドラの匣」
...そのひとが私の身の上に敏感な事であった...
太宰治 「メリイクリスマス」
...津々浦々に海の幸(さち)をすなどる漁民や港から港を追う水夫船頭らもまた季節ことに日々の天候に対して敏感な観察者であり予報者でもある...
寺田寅彦 「日本人の自然観」
...お話にならないほど弱々しく敏感なんです...
コナンドイル 三上於莵吉訳 「入院患者」
...芸者の心理を読むのに敏感な髪結いのお梅さんであった...
徳田秋声 「縮図」
...今日に於ても藝術に敏感なる眼より見る時は...
内藤湖南 「日本の肖像畫と鎌倉時代」
...敏感な人がそばにいることに気がつかない...
永井隆 「この子を残して」
...唯事(たゞごと)でないやうな氣がします」「それだけのことでは俺が乘込むわけにも行くまいよ」「でも親分さん」今吉は若くて敏感な者の本能的な恐怖(きようふ)に引ずられて此處へ來たのでせう...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...太郎は敏感な子で...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...外界のもの音には意外に敏感なものである...
三好達治 「海辺の窓」
...敏感な自由思想家の見逃さない所であろうと思います...
与謝野晶子 「激動の中を行く」
...府民は生活を託しているここの土壌に敏感なのだった...
吉川英治 「私本太平記」
...敏感な藤吉郎の眼や嗅覚(きゅうかく)がしきりとそれに触れるのであった...
吉川英治 「新書太閤記」
...がさ、がさと、心蓮の足に、落葉が踏まれてゆくのが、敏感な動物に、人間を感じさせたものとみえ、やがて不意に間近な樹蔭から、――わ、わ、わんッ!発狂しているような犬の声が猛り立った...
吉川英治 「親鸞」
...あらゆるものは一ツ残らず敏感なルパンの目をもって監視した...
モウリス・ルブラン 新青年編輯局訳 「水晶の栓」
...彼から敏感な注意をうける...
和辻哲郎 「享楽人」
...その口には敏感な心の微(かす)かな慄動(りつどう)を...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
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