...病骨を運んで故山に隠れし時を始めとして...
石川啄木 「閑天地」
...徳富蘇峰(とくとみそほう)は『将来之日本』を挈(ひっさ)げて故山から上って帝都の論壇に突入し...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...学窓から故山の秋を慕った歌なども来た...
田山花袋 「田舎教師」
...「二十六年故山(こざん)を出でて...
田山花袋 「田舎教師」
...暫(しば)し故山の静かな処に帰って休養する方が好いという医師の勧めに従ったのである...
田山花袋 「蒲団」
...あゝ其青年士官――彼自身最早(もう)故山の墓になって居るのだ...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...恩人乃木将軍が其名を書いてくれた墓碣(ぼかつ)が故山に建てられた明治四十二年十二月小説寄生木が世に出た...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...今朝(けさ)別れ来し故山の春を夢むるなるべし...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...故山(こざん)に還(かえ)る時一句を残して曰く行春(ゆくはる)の富士も拝まんわかれかな蘇山人湖南の官衙(かんが)にあること歳余(さいよ)病(やまい)を得て再び日本に来遊し幾何(いくばく)もなくして赤坂(あかさか)一(ひと)ツ木(ぎ)の寓居に歿した...
永井荷風 「日和下駄」
...馴(な)れぬ士族の商法に財産も空しくして故山に帰(か)えった...
長谷川時雨 「松井須磨子」
...山伏祈れば犬吠えかかり咬み付かんとする故山伏の負けと決する...
南方熊楠 「十二支考」
...ついに故山(こざん)へ帰って鍬(くわ)を握り...
山本周五郎 「花も刀も」
...空しく故山に帰らしめ...
吉川英治 「三国志」
...故山(こざん)へ送り還(かえ)されて来た...
吉川英治 「新・水滸伝」
...故山で信仰と勉学にいそしみたいと思いますが」とか...
吉川英治 「親鸞」
...彼女は信濃の故山に帰って...
吉川英治 「随筆 新平家」
...敗旗を巻いて故山に帰るつかれた兵馬のように...
吉川英治 「宮本武蔵」
...自分を容(い)れない故山に...
吉川英治 「宮本武蔵」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??