...故に自分は諸君の卒業を送るに當つても...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...その何故に重大であるかの眞の意味を理解するだけの智識的準備を缺いてゐた...
石川啄木 「A LETTER FROM PRISON」
...故に裁判所構成法第五十條第二號...
石川啄木 「日本無政府主義者陰謀事件經過及び附帶現象」
...故に彼は「我を捨ておき給え」と願い...
内村鑑三 「ヨブ記講演」
...誰か言ふ、流水の幅せまきに過ぐと、せまきが故に、兩岸の櫻相抱かむとする奇觀あるにあらずや...
大町桂月 「小金井の櫻」
...料理(クイジイン)は何故に美術と称するを得ざるや...
谷崎潤一郎 「金色の死」
...故に今この一定度の空間の充実を密度と呼ぶならば...
戸坂潤 「エマヌエル・カント『自然哲学原理』解説」
...故にたとえ空間が判断に還元されると云っても...
戸坂潤 「性格としての空間」
...その故に文学に於ける諸範疇が...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...その画(が)は元祖清信が歿年(ぼつねん)(享保十四年)の頃より寛延(かんえん)三年の頃まで続いて出(いで)しが故に...
永井荷風 「江戸芸術論」
...未(いま)だ唇頭に上らざるが故に...
中里介山 「大菩薩峠」
...万人は一致するが故に...
夏目漱石 「虞美人草」
...故に彼等は、男女の情事に聴(き)き耳を立て、市井(しせい)の雑聞を面白がり、社交や家庭にもぐり込んで、新聞記者的な観察をする...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...故に趣向の變化を望まば是非とも用語の區域を廣くせざるべからず...
正岡子規 「歌よみに與ふる書」
...十七文字なるが故に俳句なりと思ひ誤り...
正岡子規 「人々に答ふ」
...故に外国の刺激があり...
三上義夫 「文化史上より見たる日本の数学」
...いつまでも真実に近よって行くことができぬ故に...
柳田国男 「海上の道」
...びっくりするほど世故に長(た)けた性質で...
山本周五郎 「竹柏記」
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