...而も彼には直接内面の心證あるが故に...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...かるが故に大奈翁(だいなをう)を以てしても遂に彼の一婦人を如何ともする能はず...
石川啄木 「閑天地」
...すなわち人生の事実そのままの記載なるが故に...
内村鑑三 「ヨブ記講演」
...不純の痕跡を印するを免れ難き故に...
大隈重信 「婦人問題解決の急務」
...それ故に絵画はその色彩から来る感じ...
高浜虚子 「俳句への道」
...『われは人間なるが故に……』かう言つて...
田山録弥 「心理の縦断と横断」
...処でこのように解釈された現象性はそれが直接であるその故に少くとも主観性となることは出来ない...
戸坂潤 「範疇としての空間に就いて」
...量というような「純粋な規定」はアポステリオリに常に経験に於て与えられうるものをアプリオリに表象するが故に...
戸坂潤 「物理的空間の成立まで」
...故に現内閣は、形式に於ては憲政黨の内閣なりと雖も、其實質に於ては則ち、進歩自由兩黨の聯立内閣なりと謂はざる可からず、唯だ夫れ然り、此を以て大隈伯はたとひ現内閣の總理たるも、憲政黨は未だ大隈伯を中心とせざるの事實あるに於て、現内閣は決して世人の豫期したる如き理想的大隈内閣に非るは、復た言ふを俟たず、然らば理想的大隈内閣とは何ぞや名實共に大隈伯を首領としたる黨與に依て組織せらるゝもの是れなり、蓋し伯も亦曾て此冀望を抱て多數の俊髦を糾合したること此に年あり其徒沼間守一、小野梓、藤田茂吉等諸氏は、既に故人に屬すと雖も、尚ほ矢野文雄、島田三郎、犬養毅、尾崎行雄の四氏舊に仍て意氣軒昂たるあり、加ふるに鳩山和夫、大石正巳、加藤高明等の如き、伯と深縁あるもの亦之れなきに非ざるが故に、其多士濟々たる、以て優に理想的大隈内閣を組織するに餘りあらむ然るに現内閣中純然たる大隈派と目す可きものは、僅に尾崎、大石の兩氏あるに過ぎずして、其他の閣員は、皆大隈伯と政治上の經路を異にしたる人物なり、是れ豈世人の豫期したる如き大隈内閣ならむや...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...ただいままで殿様には、どちらにおいであそばしました、そうして何故に、ただいままでお便りを下さいませんでしたか」一学は両手をついて、主人にたずねました...
中里介山 「大菩薩峠」
...兄が跛足なるが故に...
中里介山 「大菩薩峠」
...食を得るための無理な勞働の故に夫が肋膜炎に罹つた事...
南部修太郎 「ハルピンの一夜」
...それ故に詩を作る人々は...
萩原朔太郎 「郷愁の詩人 与謝蕪村」
...故に小説することは...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...それ故にこんな歌を詠めたのだ...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...故に中津の上等士族は...
福沢諭吉 「旧藩情」
...願くば其外部の附属物を除かんとするにありしが故に...
宮本百合子 「「或る女」についてのノート」
...夏は胃の働き弱る故に苦味を用い...
村井弦斎 「食道楽」
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