...これに目も放さないで...
泉鏡花 「婦系図」
...何処までも追つかけて自分を放さない...
伊藤野枝 「背負ひ切れぬ重荷」
...男の心をしっかり捕えて放さないと云う医学的手段を考究して置くつもりだ...
海野十三 「ヒルミ夫人の冷蔵鞄」
...金博士の裾をおさえて放さないというわけである...
海野十三 「不沈軍艦の見本」
...決して武器を放さない...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...」しかしエポニーヌは手を放さないで...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...綱手は(放さないで...
直木三十五 「南国太平記」
...器(うつわ)を忌(い)むの心で手裏剣は切って放さない...
中里介山 「大菩薩峠」
...どんなことがあっても当分はここを放さないよ...
中里介山 「大菩薩峠」
...紫と寒き鼠の色を著て身をへりくだり老いぬなど云ふ紫は作者の最も好む色彩でこれだけは放さないが...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...婚姻証書を楯(たて)にとって女を手放さないでおいて...
平林初之輔 「誰が何故彼を殺したか」
...その甲虫を放さないで...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「黄金虫」
...きょうは放さないわよ...
室生犀星 「蜜のあわれ」
...」「ちょっとでもいいんですからいらっしって、ここ、放さないわ...
室生犀星 「蜜のあわれ」
...私はブルさんがいまなお見えない眼を剥いて舵輪を放さないことや...
山本周五郎 「青べか物語」
...かれらが杢助から眼を放さないことであった...
山本周五郎 「似而非物語」
...しかしぶるさんはがんとして舵機を放さない...
山本周五郎 「留さんとその女」
...舞台から眼を放さない千鶴子も黙ってそれに頷いた...
横光利一 「旅愁」
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