...身を支うべき気力も失(う)せて...
泉鏡花 「活人形」
...右の手を上へ差伸べて被を支うるものにして...
泉鏡花 「活人形」
...遂にその学説系統の崩落瓦解を支うる能わず...
高木敏雄 「比較神話学」
...灰白の空を支うる寺院の奥に香の煙の揺曳するのを眺めながら...
辰野隆 「雨の日」
...前に聳え後(しりえ)に支う...
田中英光 「箱根の山」
...汝等こゝにて敵を一と支え支うべし...
谷崎潤一郎 「聞書抄」
...また脚船を押寄せ支うるならば...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...居り合わせたものの支うる遑(いとま)もなく...
中里介山 「大菩薩峠」
...それがそこに何も支うるものがなかったならば怪我人は即死した筈である...
長塚節 「太十と其犬」
...己れを支うる者は悉く消えたるに等し...
夏目漱石 「薤露行」
...今落ちんとするを力なく支う...
夏目漱石 「虞美人草」
...仮寝(うたたね)の頭を机に支うるときも――絶えず見下している...
夏目漱石 「虞美人草」
...代助は己れを支うる力を用い尽した人の様に...
夏目漱石 「それから」
...自分の生命を支うるに足らぬ粗末な黒パンの一片を割(さ)いて鼠に与えて手なずけるのだ...
新渡戸稲造 「イエスキリストの友誼」
...倒れかける棒が二本相互に支うるの姿勢で...
新渡戸稲造 「教育の目的」
...衣食にも差支うるほどにて...
福沢諭吉 「学校の説」
...このならわしの外(と)にいでんとするを誰か支うべき...
森鴎外 「文づかい」
...この卜部一家の生計を支うる基本収入である...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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