...強く深く眞理を攫んで...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...てっきり何者かに攫(さら)われたのです...
江戸川乱歩 「悪魔の紋章」
...空間一般の関係と云っても図形を離れて之を攫むことは出来ない...
戸坂潤 「幾何学と空間」
...人攫(ひとさら)い鬼の来るのを聞いて...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...落葉(おちば)を攫(さら)つて見(み)たりそこらこゝらと手(て)を動(うご)かすことを止(や)めなかつた...
長塚節 「土」
...お品(しな)は與吉(よきち)の兩手(りやうて)を攫(つかま)へて舐(ねぶ)つてやつた...
長塚節 「土」
...自分を攫(さら)ひに来(く)るのを待つ積(つもり)であつた...
夏目漱石 「それから」
...とまるで雲を攫(つか)むような寛大な事を云う...
夏目漱石 「文鳥」
...そうしてある奴はなんこを攫(つか)む...
夏目漱石 「坊っちゃん」
...風呂敷の四隅を攫(つか)んで...
夏目漱石 「満韓ところどころ」
...むざむざ横あいからひっ攫われたかと思うと...
久生十蘭 「金狼」
...王様が日比谷公園から攫われたってえ評判もある...
久生十蘭 「魔都」
...左の手に片袖を攫(つか)み...
三木竹二 「両座の「山門」評」
...米国住黒人の談に昔青橿鳥その長子を鷹に攫(つか)み去られ追踪すれど見当らず憊(つか)れて野に臥す...
南方熊楠 「十二支考」
...二羽攫(つか)み出して...
森鴎外 「雁」
...山木混凝土(コンクリート)氏の玄関前から掻(か)っ攫(さら)った一件だ...
夢野久作 「超人鬚野博士」
...風と雪に攫(さら)われて...
吉川英治 「親鸞」
...生そのものゝ真実を攫まうとする私の理智とが絶えず相剋して...
吉田絃二郎 「沈黙の扉」
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