...當然に又擴がらむとする心である...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...この蒸氣(じようき)の擴(ひろ)がる力(ちから)が火山(かざん)の爆發力(ばくはつりよく)となるのである...
今村明恒 「火山の話」
...震災(しんさい)擴大(かくだい)の最大原因(さいだいげんいん)であらう...
今村明恒 「地震の話」
...神經が足からそこを經て腦髓へ擴がつてゐる部分のうちのどこかにおいて...
デカルト Renati Des-Cartes 三木清訳 「省察」
...その時ヂュウス戰場のはげしき上に夜を擴ぐ...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...パーヴェル・パーヴロヴィチはいきなり兩手を擴げて飛んで來て...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...爾後復た直接に改進黨と關係なかりしは固よりいふを待たず其の黨勢の思ふほど擴張せざりしは盖し亦是れが爲ならずとせんや獨り板垣伯は然らず其の自由黨に於ける十年一日の如く...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...顧ふに是れ自由黨の黨勢を擴張するに於て多少の成功を博するに足るの一手段たりしは疑ふ可からずと雖も...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...さうして自分(じぶん)の天地(てんち)に其(その)羽(はね)を一杯(ぱい)に擴(ひろ)げる...
長塚節 「土」
...入り亂れた家家が流れるやうに大野の平地の方へ擴がつてゐる地形の面白さが私の眼を惹いた...
「修道院の秋」
...大手を擴げて突つ立つたのは...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...束縛された私の生活は不意に解放されて果もない平原に迸(ほとばし)り――能力は起つて一ぱいの力を出して翼(つばさ)を擴げ...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...此時も行者が一度信者に此事を言ひ出せば忽ちに其評判が擴がつて...
松本文三郎 「世界に於ける印度」
...變化し運動する生に於ける基礎經驗が或る強度と擴延とに達するとき...
三木清 「唯物史観と現代の意識」
...元(も)との道を擴げて...
森鴎外 「假名遣意見」
...動かぬ水の上に反射して擴がつた...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
...あらゆる騷音の湧き起つて來る荒れてゐる海の遠く擴がつてゐるのが...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
...そんな阿部傳説が世間に擴がりますと...
吉川英治 「折々の記」
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