...時歳末に際して予期の如く事件を発展せしむる能はず茲(ここ)に一先づ擱筆するに到れるは作者の多少遺憾とする所なり...
石川啄木 「鳥影」
...茲に一先づ擱筆するに到れるは作者の多少遺憾とする所なり...
石川啄木 「鳥影」
...しかしながら著者は十九章を以て擱筆(かくひつ)しなかった...
内村鑑三 「ヨブ記講演」
...締切日の最後の時間になったので擱筆する...
宇野浩二 「それからそれ」
...白銅貨の効用は甚だ多種なるも約束の紙数に達したれば擱筆(かくひつ)する...
海野十三 「白銅貨の効用」
...貴下の忠實なる僚友 S. W. として擱筆す...
關口存男 「新獨逸語文法教程解説」
...(大正三年二月十三日夜十一時半擱筆)...
高浜虚子 「子規居士と余」
...その彼の意氣軒昂たる上京を以て作者は擱筆しようと思つて居ります...
太宰治 「「惜別」の意圖」
...與へられた枚數が盡きたから、こゝで擱筆する...
土井晩翠 「新詩發生時代の思ひ出」
...先づ是にて擱筆可仕侯...
蜷川新 「天皇」
...そうなれかしと祈りつつ擱筆いたします...
ニコライ・ゴーゴリ 平井肇訳 「鼻」
...脱線してきたからこの辺で擱筆...
平林初之輔 「ヂユパンの癖とヴァンスの癖」
...こゝで小説らしく擱筆するまでもなく一言の附記を要するだらう...
牧野信一 「剥製」
...彼の家にまで送り届けて擱筆(かくひつ)しなければならない...
百瀬慎太郎 「案内人風景」
...まづ是にて擱筆(かくひつ)...
森鴎外 「壽阿彌の手紙」
...もう夜が白(しら)けかかって脳味噌がトロトロになりましたから擱筆(かくひつ)します...
夢野久作 「少女地獄」
...擱筆(かくひつ)させた...
吉川英治 「新書太閤記」
...執筆七年の擱筆を無事に見...
吉川英治 「年譜」
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