...まあこのままでペンを擱(お)こう...
芥川龍之介 「葱」
...然し縦令反抗するとも私はこれで筆を擱(お)くことは出来ない...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...ここで擱筆(かくひつ)する...
海野十三 「今昔ばなし抱合兵団」
...訳者改訳の筆を擱(お)くに当たって...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...この先賢を追慕することにより筆を擱く...
中村憲吉 「頼杏坪先生」
...擱いた筆をまた取り上げなければならないのです...
夏目漱石 「こころ」
...疑えば魔多し」とばかりで筆を擱(お)く...
夏目漱石 「幻影の盾」
...此辺は枝葉の議論として姑(しばら)く擱(お)き...
福沢諭吉 「女大学評論」
...其粗漏談は姑(しばら)く擱(お)き...
福沢諭吉 「女大学評論」
...俗官(ぞっかん)汚吏(おり)はしばらく擱(さしお)き...
福沢諭吉 「旧藩情」
...他日の議論に讓て暫く筆を擱(かく)し...
福沢諭吉 「帝室論」
...ピエエル・オオビュルナンは満足らしい気色で筆を擱(お)いた...
マルセル・プレヴォー Marcel Prevost 森鴎外訳 「田舎」
...「古き小画」のルスタムをも彼の憤りをどう表現してよいか分らない状態にとどめて筆を擱いていることは面白い...
宮本百合子 「あとがき(『宮本百合子選集』第二巻)」
...その他遺憾の節も多いが今は仮りに擱筆する...
三好達治 「万葉集の恋歌に就て」
...そして当然ここでペンを擱(お)くべき日の来たことを知り...
室生犀星 「蜜のあわれ」
...奈何(いか)なる用事をも擱(さしお)いて玄関へ見に出たそうである...
森鴎外 「渋江抽斎」
...執りかけた筆を擱(お)いて...
吉川英治 「夕顔の門」
...自分はただこの書を読者諸君に推薦し得たことに満足して筆を擱(お)く...
和辻哲郎 「『劉生画集及芸術観』について」
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