...今ペンを擱かむとするに当り...
芥川龍之介 「文部省の仮名遣改定案について」
...今度はひとまずこれで擱筆(かくひつ)...
押川春浪補 「本州横断 痛快徒歩旅行」
...この辺でプロローグの筆を擱(お)いて...
海野十三 「赤外線男」
...之(これ)で筆(ふで)を擱(お)く...
江見水蔭 「探檢實記 地中の秘密」
...これで筆を擱こう」などという...
大杉栄 「獄中消息」
...(大正三年二月十三日夜十一時半擱筆)...
高浜虚子 「子規居士と余」
...ここまで書いて静かに筆を擱(お)いた...
太宰治 「ろまん燈籠」
...筆を擱(お)いて立ち上ったものの...
谷崎潤一郎 「細雪」
...ペンを擱(さしお)いて...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...訳者改訳の筆を擱(お)くに当たって...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...筆を擱(お)いてたまたま窓外を見れば半庭の斜陽に...
永井荷風 「十日の菊」
...やがてばちりと筆を擱く音がしてそれからかたりと硯箱の蓋を落す音がした...
長塚節 「隣室の客」
...しかしいくら止(よ)そうと思って筆を擱(お)いても...
夏目漱石 「こころ」
...そしてペンを擱(お)くと...
原民喜 「冬日記」
...これは私達が村に帰つてから未だ二日日の出来事であるが、この分では、明日から何んな凄じい芝居がはじまるか? と思ふと私は一日も早く帰京すべきか、或ひは寧ろ滞在すべきか? などゝ思ひながら、この中途半端な文章を、ロータスの囲炉裡の傍で、擱くのである...
牧野信一 「山峡の村にて」
...ここでひとまづ筆を擱くことにする...
三木清 「哲學はどう學んでゆくか」
...奈何(いか)なる用事をも擱(さしお)いて玄関へ見に出たそうである...
森鴎外 「渋江抽斎」
...筆を擱(お)きて...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
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