...さうして彼はこの擯斥を裝ふに「多數との不一致」を以つてするのである...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...自分は全心の憎惡を以つて之を擯斥する...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...なにゆえ外道は擯斥すべきやを知らず...
井上円了 「欧米各国 政教日記」
...レーンが此処を訳したために擯斥(ひんせき)されたのは一往当然なことである...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...擯斥すべきものがある...
豊島与志雄 「文学以前」
...だらだらしたものが擯斥(ひんせき)される...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...あるいはこの諸件を擯斥(ひんせき)するに非ず...
福沢諭吉 「学者安心論」
...誠に疑わしき艶罪(えんざい)(ある人の説く所に拠(よ)れば全く無根の冤(えん)なりともいう)を以て政治社会を擯(しりぞ)けられたり...
福沢諭吉 「日本男子論」
...清(しん)の康煕(こうき)帝が明(みん)末の遺臣(いしん)を擯斥(ひんせき)し...
福沢諭吉 「瘠我慢の説」
...同志よりは背徳者として擯斥(ひんせき)せられ...
福田英子 「妾の半生涯」
...自分もいつか其程に擯斥(ひんせき)する恋に囚(とら)われて了ったのだが...
二葉亭四迷 「平凡」
......
牧野富太郎 「牧野富太郎自叙伝」
...俳句の古調を擬する者あれば「古し」「焼直しなり」などとて宗匠輩(はい)は擯斥(ひんせき)すめり...
正岡子規 「俳諧大要」
...何故に滑稽は擯斥すべきか...
正岡子規 「萬葉集卷十六」
...然う云ふものの教育する所が彼等に喜ばれなく却て擯斥せらるヽに至るのは寧ろ當然である...
松本文三郎 「印度の聖人」
...コレバルーとは野干年老い痩(や)せ衰えてその群より擯出され自ら餌を捉うる能わず...
南方熊楠 「十二支考」
...直様(すぐさま)釈す事はならぬが六ヶ月間人間界へ擯出しようと言ってやがてかの二竜を竜宮から追い出した...
南方熊楠 「十二支考」
...昔ならその生徒を同級生が擯斥(ひんせき)するか...
夢野久作 「東京人の堕落時代」
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