...この新味はこれまでの日本文には余りなかった非情物即ち草木や動物の擬人法...
内田魯庵 「美妙斎美妙」
...武装した三十名ほどの警官隊がズラリと拳銃(ピストル)を擬(ぎ)して鉄壁(てっぺき)のように並んでいる...
海野十三 「恐怖の口笛」
...空中楼閣(くうちゅうろうかく)的模擬発明よりも奇なるホンモノの発明も亦(また)...
海野十三 「発明小僧」
...四発が一連となった擬砲弾だった...
高見順 「いやな感じ」
...あこがれと擬態としての復古趣味があるだけなのだ...
武田麟太郎 「落語家たち」
...彼船を由比浦に浮べんと擬す...
太宰治 「右大臣実朝」
...そうしてその生活は個人のに比擬して考えられるのである...
津田左右吉 「歴史の学に於ける「人」の回復」
...店先の値段札を胸におっつけて選手の番号に擬するような...
寺田寅彦 「音楽的映画としての「ラヴ・ミ・トゥナイト」」
...最も精巧に擬装した挙国一致の行動なのである...
戸坂潤 「現代日本の思想対立」
...他方において例の爆弾動議に代わる極めて観念的な武器を政府に擬した積りであったらしい...
戸坂潤 「現代日本の思想対立」
...後ろの席でこれも擬(まが)い勤番の木村に尋ねると...
中里介山 「大菩薩峠」
...虚空を掴んで苦しがった擬いの神尾主膳...
中里介山 「大菩薩峠」
...道庵先生が関ヶ原で演じた模擬戦を...
中里介山 「大菩薩峠」
...模擬踏襲(もぎとうしゅう)の作ではない...
夏目漱石 「田山花袋君に答う」
...じぶんたちが南京攻略の模擬戦を計画中であつたことを...
新美南吉 「耳」
...前ニ云ヘル如ク摸擬ニ長ジテ思索發明ニ短ナリト雖ドモ...
西周 「學問ハ淵源ヲ深クスルニ在ルノ論」
...将来の奥様にお擬しになることは無理でございますから...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...擬古体のごく嬌(なま)めかしい戯作で...
山本周五郎 「七日七夜」
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