...僕は踵(かかと)を擡(もた)げるやうにし...
芥川龍之介 「横須賀小景」
...女は俊助が首を擡(もた)げたのと前後して...
芥川龍之介 「路上」
...何かしら不図胸の中に頭を擡げた思想(かんがへ)があつて言葉は途断れた...
石川啄木 「鳥影」
...躍然(やくぜん)として擡(もた)げたるその臼(うす)の如き頭(こうべ)のみ坂の上り尽くる処雲の如き大銀杏(おおいちょう)の梢(こずえ)とならびて...
泉鏡花 「凱旋祭」
...黄金丸は苦しげに頭(こうべ)を擡(もた)げ...
巌谷小波 「こがね丸」
...機会を待構えていた実業上の野心は忽ちムクムクと頭を擡上(もちあ)げて食指俄に動くの感に堪えなかった...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...勃然として頭を擡(もた)げるのではないかと思う...
大隈重信 「文明史上の一新紀元」
...二た廻り程とぐろを巻いて蕨(わらび)のように頭を擡げた姿勢と云い...
谷崎潤一郎 「少年」
...頭を擡(もた)げて...
イワン・ツルゲーネフ Ivan Turgenev 二葉亭四迷訳 「あいびき」
...太い頭を擡げたりしてゐた...
外村繁 「打出の小槌」
...勘次(かんじ)は悄(しを)れた首(くび)を擡(もた)げて三人(にん)の口(くち)を糊(のり)するために日傭(ひよう)に出(で)た...
長塚節 「土」
...下からむくむくと頭を擡(もた)げた...
夏目漱石 「道草」
...昂(たか)い首を世間に擡(もた)げつつ...
夏目漱石 「門」
...一方に新たなリアリズムへの努力が擡頭している...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...そして漸(やっ)と顔を擡(もた)げると...
室生犀星 「三階の家」
...富豪が頭を擡げて...
森鴎外 「古い手帳から」
...ガバと首を擡(もた)げたのだった...
吉川英治 「新書太閤記」
...その若さは疼(うず)きを擡(もた)げだしていた...
吉川英治 「新・水滸伝」
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