...それから大きい浚渫船(しゆんせつせん)が一艘起重機(きぢゆうき)を擡(もた)げた向う河岸(がし)も勿論「首尾(しゆび)の松」や土蔵(どざう)の多い昔の「一番堀(いちばんぼり)」や「二番堀(にばんぼり)」ではない...
芥川龍之介 「本所両国」
...冠(かんむり)をかぶった頭を擡(もた)げて...
芥川龍之介 「魔術」
...」ひょいと腰を擡(もた)げて...
泉鏡花 「婦系図」
...守宮の頭を擡(もた)げて睨(にら)むがごとき目をかけて...
泉鏡花 「婦系図」
...芸術的意識が俄に頭を擡上(もちあ)げて来て当初の外交官熱が次第に冷め...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...漸(ようや)く復活して頭を擡上(もちあ)げ掛けると...
内田魯庵 「二葉亭余談」
...つい常識が頭を擡(もた)げて来る...
江戸川乱歩 「悪霊」
...枕から首を擡げると...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のをんな」
...一疋の蛇がにょろ/\頭を擡(もた)げて...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...隣りに寝ていた妻が上体を擡げ...
外村繁 「夢幻泡影」
...悪人だぜ」米友は抱えていた頭を擡(もた)げて...
中里介山 「大菩薩峠」
...又うと/\としてふと枕を擡げると博勞は既に起きて蒲團の上に煙草をふかして居る...
長塚節 「佐渡が島」
...その叫び声とともにむくむく首を擡(もた)げて来るのではありませんか...
夏目漱石 「私の個人主義」
...頭を擡(もた)げて...
平林初之輔 「動物園の一夜」
...また馬様の頸(くび)もと頭を擡(もた)ぐるに大力を出す...
南方熊楠 「十二支考」
...此疑懼が意識の閾の上に頭を擡げて來るのである...
森林太郎 「高瀬舟」
...ここまで擡頭(たいとう)して来ると...
吉川英治 「新書太閤記」
...見のがし得ない必然なものの擡頭をまだ民衆もたれも見抜いていません...
吉川英治 「随筆 新平家」
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