...顔を擡(もた)げる事さえ出来なかった...
芥川龍之介 「或敵打の話」
...すぐに枕から頭を擡(もた)げた...
芥川龍之介 「お律と子等と」
...彼等はいずれも大きな岩を軽々と擡(もた)げたり投げたりした...
芥川龍之介 「素戔嗚尊」
...この時ふと顔を擡(もた)げて...
芥川龍之介 「素戔嗚尊」
...あるいは財政の準戦時体制化として頭を擡げようとしたり...
石原純 「社会事情と科学的精神」
...争いの動機を考えるとよけい憤然たるものが首を擡(もた)げるのである...
上田広 「指導物語」
...更に仏国内にはこの風雲の変に乗じて一大天才ナポレオンが擡頭し...
大隈重信 「永久平和の先決問題」
...私が頭を擡(も)ち上げると...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...セルギウスは頭を擡(もた)げてあらゆる誘惑を払ひ除けようとした...
レオ・トルストイ Lev Nikolaevich Tolstoi 森林太郎訳 「パアテル・セルギウス」
...怖る怖る首を擡げた蜀黍の穂がすぐに日に焼けた鳶色に変じ出した...
長塚節 「太十と其犬」
...で上体をヂイツと擡げて...
中原中也 「その頃の生活」
...何事ならんと頭を擡(もた)げて見れば前の肥えたる曹長にはあらで髯(ひげ)のむさくるしき一人の曹長が余ら一行の居場を縮めよと命ずるなり...
正岡子規 「従軍紀事」
...娘はその蒼白(あおじろ)い顔を擡(もた)げて...
水野葉舟 「テレパシー」
...現在擡頭(たいとう)しつつある無産階級の運動でもそうである...
夢野久作 「東京人の堕落時代」
...地下人階級といやしまれていた武人の擡頭は...
吉川英治 「随筆 新平家」
...およそ何程のものでもあるまいという慢心が首を擡(もた)げかけていた...
吉川英治 「宮本武蔵」
...『プリンス・チャーミング!』この声を聞いて今迄部屋の隅のテーブルに突伏していた一人の水夫が突然その顔を擡げた...
渡辺温 「絵姿」
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