...現はれ出でたのは象の形を具へた二體の怪物が相抱擁してゐる姿でありました...
石川三四郎 「浪」
...あたゝかき抱擁に微睡む官能とは...
石川啄木 「女郎買の歌」
...硯友社以外にも多数の後援を擁していた...
内田魯庵 「美妙斎美妙」
...無気味な吹溜りを擁していると云う小さな鉤形の岬を曲り始めた...
大阪圭吉 「死の快走船」
...徒党を擁して市政を専断していたが...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...擁(だき)しめに胸(むね)ぞわななく...
薄田淳介 「白羊宮」
...処で作家ジャン・ゲーノがパリーに於ける文化擁護作家大会で...
戸坂潤 「現代唯物論講話」
...唯だ藩閥擁護の共同目的に對して...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...侯が容易に自由党の擁立を肯んぜざるは...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...彼は夢中になって大地を抱擁した...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...あなたもそうしたいんですか?……私一人じゃありませんのね!」彼女は彼を抱擁した...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...二つの影は相(あい)擁(よう)して...
中里介山 「大菩薩峠」
...火鉢を擁して雜談...
長塚節 「十日間」
...彼らはこの貴重なものを擁(よう)しているから世の尊敬を受ける...
夏目漱石 「野分」
...つづけて抱擁(ほうよう)しあうのが常でした...
平林初之輔 「華やかな罪過」
...孤立の公方家(くぼうけ)を擁(よう)し...
吉川英治 「新書太閤記」
...小作百姓の聚落(じゅらく)を擁しているので...
吉川英治 「新・水滸伝」
...ほとんど親しげに通路を擁し...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「ぶどう畑のぶどう作り」
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