...お定は矢庭に両手で力の限り男を抱擁(だきし)めた...
石川啄木 「天鵞絨」
...今日の貧書生が他日王侯の富を擁することもわけはないのである...
大隈重信 「青年の天下」
...じっさい町中の人が護送中の牛を途上に擁して...
谷譲次 「踊る地平線」
...彼女を抱擁して彼女にお礼を言い...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...皆は私を擁して喜んだが...
徳永直 「戦争雑記」
...特に資本主義が軍事的に擁立されて来た日本に於ては宿命的なものがある...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...われわれ二人が相擁して泣きだすようになるに違いないとまで...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...彼女を抱擁すまいとして眠ったふりをした...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...芸術を擁護するの義務をもっている...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...それは二つの処女性が理想のうちにおいてなす得(え)も言えぬ最初の抱擁だった...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...姉気取りで自分を抱擁しようとするところに圧迫を感じながらも...
中里介山 「大菩薩峠」
...今日の天下に、朝廷を擁し、大藩を向うに廻して、覚王院とやらの坊主一人で、どうして相撲が取れるものか、と言わば言うべきであるが、ここの人には、それほどの反感が無い、というのは、覚王院の威望が隠然として大きいのと、西の比叡(ひえい)に対する東の東叡山の存在が、ある意味に於ては、柳営以上の位にいるという頭があるからです...
中里介山 「大菩薩峠」
...この艱難(かんなん)を余所(よそ)にして金が調(ととの)えりといいては青楼(せいろう)に登り絃妓(げんぎ)を擁(よう)しぬ...
福田英子 「妾の半生涯」
...ゆっくりとベナの抱擁から身を離した...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「謎の四つ指」
...それを擁護するには...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...新帝を擁立(ようりつ)し奉り...
吉川英治 「三国志」
...敵の数十倍もある大軍を擁しながらも...
吉川英治 「三国志」
...抱擁したり頬ずりしたりしていた...
吉川英治 「三国志」
便利!手書き漢字入力検索