...ヰッテンベルグ・プラッツの辺で吾々を擁する夜鷹の群と――ブラインドをおろした密室で裸踊りのはてに行はれるといふ現代欧羅巴の好色と――何といふ甚しい懸絶であらう...
阿部次郎 「帰来」
...六萬の人口を抱擁する都會で...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...したがって抱擁云々のチノコの陳述は嘘っぱちである...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...小原擁護のための声明書を出し...
戸坂潤 「社会時評」
...彼女はそのとんだ楽天家を抱擁した...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...大西と清子とは舞台めいた抱擁をしてみせることが度々あった...
豊島与志雄 「別れの辞」
...昨日までは我を忘れて、湯槽に抱擁し、土地に貪着していた人々が、今日はわれ先にとこの天地を逃れようとするところから、人間界に動乱が生じました...
中里介山 「大菩薩峠」
...同時に徳川家を擁する土佐の勢力というものが...
中里介山 「大菩薩峠」
...商人――私が今養父と呼ばねはならぬ人は金錢を擁して倨傲でありました...
長塚節 「教師」
...慶喜擁立ブロックが独自化して雄藩ブロックとなったためである...
服部之総 「尊攘戦略史」
...はげしい抱擁がかわされた...
平林初之輔 「人造人間」
...また同図中「ロ」は※穎にして内部に雌雄両蕊ならびに三片の被鱗を擁するを見る...
牧野富太郎 「植物記」
...彼の擁していた大艦巨船小艇――はすべて影を没し...
吉川英治 「三国志」
...九歳の時董卓(とうたく)に擁立されて...
吉川英治 「三国志」
...高氏の遊歴の帰途を擁(よう)して...
吉川英治 「私本太平記」
...成田小三郎らの一味に擁されていたのである...
吉川英治 「私本太平記」
...南方の組織に関わらずその力によって北方軍閥の倒壊をまって自己を擁力しようとする陰謀...
吉行エイスケ 「地図に出てくる男女」
...ほとんど親しげに通路を擁し...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「ぶどう畑のぶどう作り」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??