...啻に辞を低うするに止らず、一片稜々の意気止むべからずして愛子を頼朝の手に委したるが如き、赤誠の人を撼す、真に銀河の九天より落つるが如き概あり...
芥川龍之介 「木曾義仲論(東京府立第三中学校学友会誌)」
...自分も亦屡實行生活に對する憧憬によりて思想生活の根柢を震撼される心持を經驗する...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...日本中を震撼させた凶事のもとになつたのでございます...
太宰治 「右大臣実朝」
...波の音が屋(いへ)を撼(うごか)すばかりに高く高くきこえて来た...
田山録弥 「波の音」
...社会を撼(うご)かすは決して一個人の力にのみ依頼すべからず...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...全字宙がどんなに震撼(しんかん)するかということも...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...彼女の心意を撼がしはしない...
豊島与志雄 「意欲の窒息」
...電光が針金の如き白熱の一曲線を空際に閃かすと共に雷鳴は一大破壊の音響を齎して凡ての生物を震撼する...
長塚節 「太十と其犬」
...草木(くさき)は遠(とほ)く遙(はるか)に響(ひゞ)けと鳴(な)く其(そ)の聲(こゑ)に撼(ゆす)られつゝ夜(よる)の間(あひだ)に生長(せいちやう)する...
長塚節 「土」
...宵(よべ)の名残かと骨を撼(ゆる)がす」と落ち付かぬ眼を長き睫(まつげ)の裏に隠してランスロットの気色(けしき)を窺(うかが)う...
夏目漱石 「薤露行」
...逆(さか)しまに日本海を撼(うご)かして満洲の果まで響き渡った時...
夏目漱石 「趣味の遺伝」
...彼地の劇界を震撼させたものであった...
長谷川時雨 「マダム貞奴」
...一九一八年ごろ日本におけるアイヌ民族の歴史的な悲劇に関心をひかれその春から秋急にアメリカへ立つまで北海道のアイヌ部落をめぐり暮した作者にとって公然と行われた朝鮮人虐殺は震撼的衝撃であった...
宮本百合子 「あとがき(『宮本百合子選集』第二巻)」
...この山を揺り撼(うご)かして...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...屋内を震撼(しんかん)し出した...
吉川英治 「銀河まつり」
...白夜を震撼(しんかん)した...
吉川英治 「三国志」
...天下を震撼(しんかん)させた小牧(こまき)の役(えき)も...
吉川英治 「新書太閤記」
...当時の社会に震撼的(しんかんてき)な印象を与えたことは前に一言したが...
米川正夫 「クロイツェル・ソナタ」
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