...自ら「当時の余の心状は卑劣なりしなり」と明らさまに書く処に二葉亭の一生鞭撻(べんたつ)してやまなかった心の艱(なや)みが見えておる...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...鞭撻と銃丸のにがい藥を與へた後であつたので...
堺利彦訳 幸徳秋水訳 「共産黨宣言」
...県下選出の諸代議士を鞭撻したことがあった...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...油利撻(ゆりたつ)...
蒲松齢 田中貢太郎訳 「促織」
...私を鞭撻しなければならない...
種田山頭火 「其中日記」
...この診察は人の勇気を鞭撻(べんたつ)するものである...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...けれども兄の前に良心の鞭撻(べんたつ)を蒙(こうむ)る程動揺してはいなかった...
夏目漱石 「それから」
...また松陰(しょういん)先生にしても誰にでもこの筆法をもって鞭撻(べんたつ)されたとも思われぬ...
新渡戸稲造 「自警録」
...アメリカの大学に留学中、気がかわって、合衆国美人と懇意になり、学位ひとつとらずに、ルンペンのようになって帰ってきた九万吉氏を、賢夫人は農林省の下級技官にしてやり、以来、休むときなく、鞭撻して、二十年がかりで、課長におしあげたのだそうである...
久生十蘭 「我が家の楽園」
...その頃友人小林秀雄の鞭撻に誘はれて...
牧野信一 「ユリイカ・独言」
...「赭鞭一撻(しゃべんいったつ)」と題してあった...
牧野富太郎 「牧野富太郎自叙伝」
...インガはそれを鞭撻し...
宮本百合子 「「インガ」」
...仕事のみが魂によき慰めや鞭撻をあたえた...
室生犀星 「或る少女の死まで」
...子弟の鞭撻(べんたつ)に精進した……という...
夢野久作 「梅津只圓翁伝」
...翁が挺身して一同を鞭撻し続けて来たものではあるまいかという事実が...
夢野久作 「梅津只圓翁伝」
...鞭撻(べんたつ)の恩人だな』『ところが...
吉川英治 「篝火の女」
...蜀に対する敵愾心(てきがいしん)は延(ひ)いて現地の首班司馬懿(しばい)仲達への激励鞭撻(げきれいべんたつ)となって...
吉川英治 「三国志」
...不才のわたくしを鞭撻(べんたつ)してくれた読者諸氏の望外な熱情と声援には...
吉川英治 「宮本武蔵」
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