...その余力を以(もっ)て格太郎を愛撫することを忘れないのだった...
江戸川乱歩 「お勢登場」
...大隈はさきに自由党を慰撫するために...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...十数名の警官もついに鎮撫するに困って「今返す静かにせよ」と紙に大書して玄関前へ張り出した...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...且つ如何なる不平の声も之れを鎮撫するに於て多くの苦心を要せずとするの風あり...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...それを愛撫することは...
豊島与志雄 「奇怪な話」
...むやみに愛撫するかと思うと...
豊島与志雄 「子を奪う」
...雨は絃を撫するが如く風は渓流の響をなす...
永井荷風 「偏奇館漫録」
...愛撫するような眼ざしで見廻しました...
野村胡堂 「天才兄妹」
...ニコラスはツァルスコイエ・セロの離宮へひっこんでプロシヤ生れの皇后を愛撫することに専念しだしたが...
久生十蘭 「淪落の皇女の覚書」
...人の心を鎮撫するの要は...
福沢諭吉 「学問の独立」
...彼女を愛撫する腕に表情が感ぜられるだけである...
北條民雄 「道化芝居」
...きらきら光る緑の葉が愛撫するかのように...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「黄金薔薇」
...小鳥を哀撫することで...
松永延造 「職工と微笑」
...からだを愛撫するにも...
室生犀星 「汽車で逢つた女」
...愛撫する...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...この筋の通らない事柄にびっくり仰天している彼の人民を慰撫するために...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...わななく女の白い手をハンカチごと両手で強く握り締め「御安心なさい」という風に軽くたたいて慰撫する...
夢野久作 「涙のアリバイ」
...――あなたを甘やかすもの、愛撫するもの、美衣美食、贅沢(ぜいたく)な生活...
吉川英治 「三国志」
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