...彼の描く着物は暖かに人の身體を愛撫する...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...山を思えば私はアイスアックスを取り出して愛撫する...
石川欣一 「山を思う」
...數百の警察官を以つて鎭撫する能はず...
石川三四郎 「浪」
...大隈はさきに自由党を慰撫するために...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...十数名の警官もついに鎮撫するに困って「今返す静かにせよ」と紙に大書して玄関前へ張り出した...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...機械工が機械を愛撫するように...
高村光太郎 「小刀の味」
...且つ如何なる不平の聲も之れを鎭撫するに於て多くの苦心を要せずとするの風あり...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...如何にも愛撫するように抱きかかえているし...
豊島与志雄 「猫」
...愛撫するような眼ざしで見廻しました...
野村胡堂 「天才兄妹」
...人の心を鎮撫するの要は...
福沢諭吉 「学問の独立」
...これを鎮撫するために県庁から役人が出張し...
牧野富太郎 「牧野富太郎自叙伝」
...私を慰撫するように口を入れた...
松永延造 「職工と微笑」
...その人その子を愛撫するを見て大悦びし...
南方熊楠 「十二支考」
...また己れを愛撫するに乗じてその持ち物を掏(す)った...
南方熊楠 「十二支考」
...からだを愛撫するにも...
室生犀星 「汽車で逢つた女」
...この筋の通らない事柄にびっくり仰天している彼の人民を慰撫するために...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...わななく女の白い手をハンカチごと両手で強く握り締め「御安心なさい」という風に軽くたたいて慰撫する...
夢野久作 「涙のアリバイ」
...――あなたを甘やかすもの、愛撫するもの、美衣美食、贅沢(ぜいたく)な生活...
吉川英治 「三国志」
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