...私への純真な愛に基く日常生活の営みとの間に起る矛盾撞着(どうちやく)の悩みであつたであらう...
高村光太郎 「智恵子抄」
...けふもサケナシデーだつた、いやナツシングデーだつた、時々、ちよいと一杯やりたいなあと思つた、私は凡夫、しかも下下の下だ、胸中未穏在、それは仕方がない、酒になれ、酒になれ通身アルコールとなりきれば、それはそれでまたよろしいのだが、そこまでは達しえない、咄、撞酒糟漢め...
種田山頭火 「行乞記」
...これらの矛盾撞着によって三段論法では説けない道理を解説しているところにこの書の妙味があるであろう...
寺田寅彦 「徒然草の鑑賞」
...昔から阪東男(ばんどうおとこ)の元気任せに微塵(みじん)になる程御神輿の衝撞(ぶつけ)あい...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...如何に自己撞着に陥っているものであるかに就いては...
戸坂潤 「科学論」
...夫が政治的自由主義でない限り政治上の科学的(唯物論的)社会主義と直接に撞着する必然性をもっていないからだ...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...あの鐘を撞いてくれるように村の人に頼んでくれないか...
夢野久作 「ルルとミミ」
...そしていつまでも撞棒(キュー)を離さなかった...
豊島与志雄 「或る素描」
...強いばら球ばかりを撞いてやった...
豊島与志雄 「阿亀」
...時の来(きた)るごとに撞きだされるのは言うまでもない...
永井荷風 「鐘の声」
...撞着(どうちゃく)があることを...
中里介山 「大菩薩峠」
...撞木(しゆもく)は非常に重く感じられた...
新美南吉 「良寛物語 手毬と鉢の子」
...七つか八つ撞いたとき...
新美南吉 「良寛物語 手毬と鉢の子」
...一本の凧糸をその撞木に引つかけて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...五行の間に撞著有之(どうちゃくこれあり)候...
正岡子規 「歌よみに与ふる書」
...賽銭(さいせん)を投げて鐘を撞く事であるといふてあるが...
正岡子規 「病牀六尺」
...その下に垂下った撞金(たたきかね)は...
松本泰 「P丘の殺人事件」
...意識形態相互の間の類型的および類構的関係とは撞着(どうちゃく)することなしに我々はイデオロギーの成層構造を考えることが出来る...
三木清 「科学批判の課題」
便利!手書き漢字入力検索