...折々撓(たわ)まんとする予が心を勤め励(はげ)まして今日あるにいたらせたる功績をも叙せざるべからず...
饗庭篁村 「良夜」
...浪は矢張根氣よく撓まず噛んで懸る...
石川啄木 「漂泊」
...」と古帽子の庇(ひさし)から透かして、撓(た)めつつ、「二十銭にいたして置きます...
泉鏡花 「婦系図」
...脚を撓ませ、首を垂らして...
ジョージ・オーウェル George Orwell The Creative CAT 訳 「象を撃つ」
...撓まずにその方向をたどつてゐれば案外不可能でないのではないかと思はれる...
高村光太郎 「美の影響力」
...大きな花瓶は枝も撓(たわ)わに紅紫とりどりの花を乱れ咲かせていた...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...しかし検察官の不撓(ふとう)なる熱心のために...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...その撓を見てゐると影の形に添ふ様に之を造らせた手枕の形が現はれる...
平野萬里 「晶子鑑賞」
......
逸見猶吉 「逸見猶吉詩集」
...連中の捜査に疲れた警官も倦(う)まず撓(たゆ)まず必死の努力を継続した...
牧逸馬 「女肉を料理する男」
...その植物の繁多な枝が撓み抱え込んで円くなり...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...ラジウムを取出すために瀝青ウラン鉱の山と取組合って屈しなかった彼女の不撓さ...
宮本百合子 「キュリー夫人」
...弓なりに撓(た)められて折れずにいた籠の竹に支(つか)えて抜けずにいるので...
森鴎外 「雁」
...これも亦今の批評家の弊を撓むる論なり...
森鴎外 「柵草紙の山房論文」
...注意して渡っても危ないほど撓(しな)う...
山本周五郎 「風流太平記」
...均整のとれた鋼鉄に似た枝枝の繁みが魁麗な花むらの重さを受けとめかねてゆったりと撓み...
横光利一 「旅愁」
...阿州屋敷の役人が」「かまわねエから撓(しな)わせろ!」「合点!」というと両舷六挺(ちょう)ずつの十二船頭...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...角(つの)を撓(た)めるために...
吉川英治 「宮本武蔵」
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