...且つ其のづぶ濡の色を一息に一息に熟と撓めながら...
泉鏡花 「遺稿」
...チパンゴに在りと傳ふる鑛山(かなやま)の紫摩黄金(しまわうごん)やわが物と遠く求むる船の帆も撓(し)わりにけりな...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...彼の車は車体が撓(しな)う程の速力で...
江戸川乱歩 「黄金仮面」
...不撓不屈(ふとうふくつ)とはこれらの険難(けんなん)にうち勝つ精神を言ったものである...
大隈重信 「青年の天下」
...心機もためにやや屈撓していたのである...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...枝も撓(たわ)むばかりに大きな果実を幾つとなくつけているのであった...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...これ程の重い歎きにも堪へ得るだけの感情の撓(しな)やかさを持つてゐるに違ひないと思つてゐた...
薄田泣菫 「茶話」
...彼は撓舟(かいぶね)のように小さい...
チェスタートン Chesterton 直木三十五訳 「サレーダイン公爵の罪業」
...不撓不屈の戦闘を継続したり種々の誘惑種々の恐嚇種々の圧力は...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...死ぬるまで撓(たわ)むことなく奉仕してるのだ...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...そしてその撓(たる)んだ所にちょうどぶらんこの綱にでも乗ったようにして...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...それでもかまはず倦(う)まず撓(たゆ)まずつづけるうちある日彼は虱のやうにへばりついてる席をはなれひよこひよことそばへきてれいの舌たらずみたいに「□□さーんーはーいーいーひーとーだ」といふなり ふ...
中勘助 「銀の匙」
...即ち言語――それの不撓性...
中原中也 「我が詩観」
...農民達は撓(たゆ)まざる努力に依って...
火野葦平 「糞尿譚」
...初志を貫きて屈せず撓(たわ)まざる...
正岡子規 「病牀譫語」
...多くの同志たちの不撓(ふとう)の闘争が語られてある...
宮本百合子 「刻々」
...狭き間をくぐりながち撓(たわ)まぬ輪を画(えが)きて...
森鴎外 「文づかひ」
...角(つの)を撓(た)めようとして牛を殺さないように」「ナニ何ですと」「イヤお邪魔でしたね渡邊君帰ろう...
山下利三郎 「誘拐者」
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