...往々俗謡に傾ける当代伝奇の宮殿を摧(くだ)かむとすなり...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...雄蕋も亦半ば摧けて黄い花粉が散亂してゐる...
高濱虚子 「俳諧師」
...我(われ)と我手(わがて)で此(この)腦天(なうてん)をば摧(くだ)きゃせぬか? あれ/\! チッバルトの怨靈(をんりゃう)が...
シェークスピヤ William Shakespeare 坪内逍遙訳 「ロミオとヂュリエット」
...――――――――――小夜ふけて春日の野邊になくしかは月夜さやけみつまこふらしもいにしへの人も見きてふ春日なる三笠の山の月を見るかな――――――――――南都古佛北都臺、歴訪名山雙摧、到處雛僧能記面、笑言斯客幾回來、――――――――――詩仙堂天子呼來不渉川、東山堅臥號詩仙、依然遺愛留書劍、小有洞中長有天、...
内藤湖南 「寧樂」
...諸悪鬼神を摧滅して...
直木三十五 「南国太平記」
...「南無、赤身大力明王、邪修を摧破して、剣刃下に伏滅せしめ給え...
直木三十五 「南国太平記」
...明恵上人も後に菅宰相為長卿の許へ行った時に摧邪輪のことが話に出た時...
中里介山 「法然行伝」
...径万里兮度沙幕(ばんりをゆきすぎさばくをわたる)為君将兮奮匈奴(きみのためしょうとなってきょうどにふるう)路窮絶兮矢刃摧(みちきゅうぜつししじんくだけ)士衆滅兮名已(ししゅうほろびなすでにおつ)老母已死(ろうぼすでにしす)雖欲報恩将安帰(おんにむくいんとほっするもまたいずくにかかえらん)歌っているうちに...
中島敦 「李陵」
...大樹を摧き、石を飛ばし、八つ峰嚴しき鬼怒沼山、爭ひかねて靡かむとす...
長塚節 「長塚節歌集 中」
...無慙にも摧(くだ)かれたその残骸が...
中谷宇吉郎 「天地創造の話」
...窓硝子(まどガラス)にあたって摧(くだ)ける雨の音が...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...髪剃は障子に篏(は)め込んだ硝子(ガラス)に中(あた)ってその一部分を摧(くだ)いて向う側の縁(えん)に落ちた...
夏目漱石 「道草」
...けれども残酷(むご)たらしく摧(くだ)かれたその花と茎の憐(あわ)れな姿を見るや否や...
夏目漱石 「道草」
...裏の芭蕉(ばしょう)を見事に摧(くだ)いた...
夏目漱石 「門」
...菊砕蘭摧各一時...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...撕毀摧燒(せいきさいせうして)...
森鴎外 「壽阿彌の手紙」
...さしもの明智軍をも一日に撃ち摧(くじ)き...
吉川英治 「新書太閤記」
...いったい何が起ったのでしょうな?』『おまえには分るまい』『わかる筈がございません』『杜子美(としび)が歌ったような事にでもならなければよいが……』漆(うるし)は用を以て割(さ)かれ膏(あぶら)は明を以て煎(に)らる蘭(らん)は摧(くだ)く白露の下(もと)桂(かつら)は折るる秋風(しゅうふう)の前連れの者を忘れたかのように...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
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