...その手にしたる桂冠を摘み碎かんとする如くなりき...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...野に遍(あまね)き花のいろ/\は人の摘み人の采(と)るに任するにあらずや...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...其心芽を摘み取らねばならぬ...
石川三四郎 「百姓日記」
...水の上から摘み上げた...
石川啄木 「葬列」
...歩き続けながら彼はいろいろの種類の果実をあちらこちらで摘み取った...
ジェイムズ・サンヅ・エリオット James Sands Elliott 水上茂樹訳 「ギリシャおよびローマ医学の概観」
...道しらば摘みにも往(ゆ)かむ住の江の岸に生ふてふ恋忘れ草といふ歌の忘れ草とは...
薄田泣菫 「茶話」
...一摘みのものをもらって食っても恥だのに...
田中貢太郎 「北斗と南斗星」
...始終買い食いや摘み食いをするので...
谷崎潤一郎 「細雪」
...無心に花を摘み初めた...
津村信夫 「挿頭花」
...俛(ふ)してそこらの草花を摘み集めぬ...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...島津将曹は、小書院の窓際の、机の前に坐って――時々、暗くなってくる燭台の灯を、自分で、摘みながら、考え込んでいた...
直木三十五 「南国太平記」
...鳳仙藍菊(ほうせんらんぎく)の花燦然として彩霞の如くなるを看んと欲すれば毛虫芋虫のたぐいを手に摘み足に踏まざるべからず...
永井荷風 「偏奇館漫録」
...道ばたの花摘みなどは数え切れまい...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...野花を摘み摘みプロヴァンスの唄を唄った...
林芙美子 「放浪記(初出)」
...匂は心得ねど教へられし花を摘み來りて薊の中に突き入るれば...
正岡子規 「花枕」
...君が折る峰のわらびと見ましかば知られやせまし春のしるしも雪深き汀(みぎは)の小芹(こぜり)誰(た)がために摘みかはやさん親無しにして二人はこんなことを言い合うことだけを慰めにして日を送っていた...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...それより七月八日まで一夏の間花を摘み仏に供するのが例であるとのみ記している...
柳田国男 「年中行事覚書」
...布巾の掛けてある膳から摘み物の小皿を二つ取り...
山本周五郎 「ひとでなし」
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