...將(しやう)を斬(き)り旗(はた)を搴(と)るは...
佐藤一齋・秋月種樹(古香) 山田濟齋訳 「南洲手抄言志録」
...出門日已遠(しゆつもんひすでにとほし)不受徒旅欺(うけずとりよのあざむくを)骨肉恩豈断(こつにくのおんあにたたんや)手中挑青糸(しゆちゆうせいしをとる)捷下万仞岡俯身試搴旗これは更にずつと古い杜甫(とほ)の「前出塞(ぜんしゆつさい)」の詩の結末――ではない一首である...
芥川龍之介 「文芸的な、余りに文芸的な」
...しんなりした手で簾(すだれ)を搴(あ)げて...
田中貢太郎 「阿宝」
...王建の詞に盤巾結帶分兩邊と云ひ周復俊の咏に翠帶雙飃翠葉搴と云ひ元の道士馬臻は繍帶斜飛亭際柳と云ひ明の蔡羽は葡萄結束相思帶と云ふのはこれだ...
原勝郎 「鞦韆考」
...この時権十郎の紀伊国屋文左衛門が暖簾を搴(かか)げて出る...
森鴎外 「細木香以」
...衣(い)を搴(かか)げて尻(しり)を露(あらわ)したそうである...
森鴎外 「渋江抽斎」
...未だかつて搴(かか)げられたことのない秘密の垂衣(たれぎぬ)の背後に一つ一つの奇蹟が己達の窺うのを待っている...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...(手にて寝台の帷の一ひらを搴(かか)ぐ...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...メフィストフェレスが手に帷を搴(かか)げて顧みるとき...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...混合ふ見物人に交りながら裾を搴(から)げて登る厭な気持の後(あと)で...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
便利!手書き漢字入力検索