...せめて初米の餅でも搗くまで居れば可いのにと...
石川啄木 「天鵞絨」
...その二は阿Qが日雇いに来る時は燈を点じて米搗くことを許された...
魯迅 井上紅梅訳 「阿Q正伝」
...搗く音も自然威勢よくひびかなくなる...
相馬愛蔵、相馬黒光 「一商人として」
...やつと見つけた寝床の夢も・餅搗く声ばかり聞かされてゐる・いつも尿する草の枯れてゐる・重たいドアあけて誰もゐない十二月廿七日晴...
種田山頭火 「行乞記」
...母家の若夫婦は味噌を搗くのにいそがしい...
種田山頭火 「行乞記」
...力持の女の便々(べんべん)たる腹の上で大の男が立臼(たちうす)を据えて餅を搗く...
中里介山 「大菩薩峠」
...村のうちには毎日麥搗く杵の響が大地をゆすつてどこかに聞える...
長塚節 「芋掘り」
...麥が刈られてさうして椋鳥が群を成して空を渡る頃村のうちには毎日麥搗く杵の響が大地をゆすつてどこかに聞える...
長塚節 「寫生斷片」
...余は草鞋を解きながらそれはどうするのかと聞くと明日は盆だから佛へ供へる團子にするので米をうるかして置いて搗くのだと其の笄のやうな形の杵を交る/\に打ちおろして居た...
長塚節 「旅の日記」
...(舊作)二粘土を、臼に搗く、から臼に、とゞとつく...
長塚節 「長塚節歌集 中」
......
長塚節 「長塚節歌集 中」
...ただ餅を搗く音だけする...
夏目漱石 「夢十夜」
...「あツ」黒木長者も危ふく尻餅を搗くところでした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...窓の中で餅を搗くやうな激しいお辞儀を繰り返してゐた太吉の姿が...
牧野信一 「木枯の吹くころ」
...そして彼は、米を搗く男と、馬上の男に次々に変な腰つきで網をかぶせて、何事かを宣言したらしかつた...
牧野信一 「沼辺より」
...搗けば必ず餅に血が雑(まじ)るのでひき餅を搗く...
南方熊楠 「十二支考」
...ダゴノモン加賀の河北郡の農村では米を搗くときに臼の外へ飛び散つた分を拾ひ集め...
柳田國男 「食料名彙」
...味噌を搗くことになつて居る(シマの生活誌)...
柳田國男 「食料名彙」
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