...籾(もみ)を搗(つ)くきねが二三本床に転がっているばかりで柱ももはや朽ち始めていた...
梅崎春生 「日の果て」
...明日(あす)の餅搗(もちつ)きを頼んだので...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...米搗きが頼まれて越後の方からやって来たものだが...
中里介山 「大菩薩峠」
...村のうちには毎日麥搗く杵の響が大地をゆすつてどこかに聞える...
長塚節 「芋掘り」
...狂気の沙汰が搗((つ))き砕き幾数万の人間の血ぬれの堆積(やま)を作る時...
ジャン・ニコラ・アルチュール・ランボー Jean Nicolas Arthur Rimbaud 中原中也訳 「ランボオ詩集」
...その代りに自分は自分で米を搗き自分で着物を織ると同程度の或る専門的の事を人に向ってしつつあるという訳になる...
夏目漱石 「道楽と職業」
...こんな米を搗いたり...
新美南吉 「良寛物語 手毬と鉢の子」
...搗(つ)き立ての餅のやうに柔かくて色白で...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...餠を搗くことも得意だといふほどのお蕗の腕力にねぢ伏せられて...
牧野信一 「剥製」
...搗栗はシバ栗の実を日に干し臼で搗(つい)て殻と渋皮とを去った中身である...
牧野富太郎 「植物記」
...搗く時少しにても水を加うべからず...
村井弦斎 「食道楽」
...伊沢氏では餅搗をした翌日近火に遭つた...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...オシグリ搗栗(かちぐり)のことを岩手県九戸(くのへ)郡ではそういう(郡誌)...
柳田國男 「食料名彙」
...餅を搗いて供えまた自分たちも食べるという村ならば...
柳田国男 「年中行事覚書」
...もとは家毎に餅を搗(つ)き...
柳田国男 「年中行事覚書」
...蒸した穀粒を臼(うす)で搗いて...
柳田国男 「木綿以前の事」
...米を搗(つ)いたり...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...ヒゲでない稗搗節を教えてあげると巻舌でいう...
吉川英治 「随筆 新平家」
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