...此の如き抽象の生活には固より不安と動搖と悲哀となきを得ない...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...』と又搖り上げて...
石川啄木 「鳥影」
...靜に搖つて動く流の音に漾はされて...
泉鏡花 「遺稿」
...四五人(しごにん)口々(くち/″\)に動搖(どよ)み立(た)つ...
泉鏡太郎 「畫の裡」
...汽車の動搖にもしツかり堪へられる樣になつたので...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...葉びろ柏は手だゆげに風に搖ゆる初夏を...
薄田泣菫 「泣菫詩抄」
...』と搖り動すに、死屍は口を開かむとすれば、海水忽ち入り塞ぎて、苦しげなるを、骸骨は『陸上に在りしと海中とは、すべて自ら異れり、さればしづかに物いふべし...
長塚節 「長塚節歌集 中」
...隣りの室に寢てゐる夫新三郎を搖(ゆ)り起(おこ)しながら...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...怪奇な影法師(かけぼふし)が搖れる下で...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...ザワザワと搖れます...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...檜(ひのき)の棺はグラグラと搖れて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...「だいぶ搖れますな」「ええ...
堀辰雄 「エトランジェ」
...先生の搖ぎもなさらぬやうなお姿を偲んでは...
堀辰雄 「「古代感愛集」讀後」
...別段何の動搖も無い...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...夫人は人の心の深い動搖...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...それと同時に内部から押し上げて來る暗い氣持ちが遽に力を増して搖り返して來た...
横光利一 「悲しみの代價」
...そして平和を守る搖籃の國である...
吉江喬松 「山岳美觀」
...折角久し振におちついてゐた私の心はその清書にかゝらうとした時から再びまた烈しい動搖焦燥の裡(うち)にあつた...
若山牧水 「樹木とその葉」
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