...浮萍の如く動搖する迷妄の影よ...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...其爲に二十幾年養ひ來つた全思想を根柢から搖崩された...
石川啄木 「葬列」
...はたまた海底地震(かいていぢしん)の性質(せいしつ)として震動(しんどう)は大搖(おほゆ)れであるが...
今村明恒 「地震の話」
...強き女子等(によしら)は搖籃(えうらん)の傍(そば)に歌ひて微笑(ほゝゑ)まむ...
アダ・ネグリ Ada Negri 上田敏訳 「母」
...光明の中に搖動(ゆれうご)きつつ廣がり...
ポオル・クロオデル Paul Claudel 上田敏訳 「椰子の樹」
...噫、錫崙(セイラン)、われ汝を思ふ、汝の木の葉、芒果(マング)の肉の色をした汝の道を裸形にて通ふ眼(まなこ)優しい汝が民よ、われ病を獲て、涙ぐましく、汝が曇りがちの空の下に肉桂の葉を噛みつつ、搖られゆく時、侍者がわが膝に載せてくれた淡紅の花よ...
ポオル・クロオデル Paul Claudel 上田敏訳 「椰子の樹」
...緑の天鵞絨の搖籃に埋まつて...
スティーヴンスン 佐藤緑葉訳 「若い僧侶の話」
...滑かの 765皮の山茱萸(やまぐみ)一齊に搖る時...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...風に搖いでゐる裸樹の梢を越えて...
徳永直 「光をかかぐる人々」
...是れ閣下の内閣が漸く内部の動搖を始めたる所以なり...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...其時波は稍動いて船体が幾らか搖れて來た...
長塚節 「旅の日記」
...舟はもはや舳艫の位置を變じた儘姿勢を保つてゆらり/\と搖れて居る...
長塚節 「土浦の川口」
...壁が崩れ落ちて私は搖られた...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...薄暗がりの天井の中程に搖めきながら...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...」とおかみさんに搖り起される迄は寢てゐる...
水上滝太郎 「大阪の宿」
......
室生犀星 「星より來れる者」
...其たびごとに搖れてゐる...
吉江喬松 「山岳美觀」
...露を帶び乍らいさゝかの風を見せてきら/\搖らいで居る...
若山牧水 「姉妹」
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