...市街を離れた川沿いの一つ家はけし飛ぶ程揺れ動いて...
有島武郎 「小さき者へ」
...それが揺れさへしなければ...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...ますます人間は揺れ...
海野十三 「少年探偵長」
...倒影が細く揺れている...
高見順 「如何なる星の下に」
...窓ガラスのがた/\揺れる音と...
トルストイ 米川正夫訳 「クロイツェル・ソナタ」
...「どこまでこの影が己(おれ)の身体(からだ)に付いて回るだろう」健三の胸は好奇心の刺戟(しげき)に促されるよりもむしろ不安の漣(さざなみ)に揺れた...
夏目漱石 「道草」
...やっぱし僕のまわりはざわざわ揺れている...
原民喜 「鎮魂歌」
...どこへ行ってもガタガタと揺れますだから……...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...私はまた、この無我夢中の恐怖の数瞬間に、その部屋の壁を蔽(おお)うている黒い壁掛けが静かに、ほとんど眼にたたぬほどかすかに、揺れるのを見た...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「落穴と振子」
...四人とも話に倦んだ顔をしていると俄かに家が揺れ出した...
水野葉舟 「遠野へ」
...「ナヰフル」で始めて「地面が揺れる」の意味になる...
武者金吉 「地震なまず」
...芒などが足もとで揺れてゐる...
山村暮鳥 「小川芋銭」
...戸口で迷っているとき長屋の建物が大きく揺れあがり...
山本周五郎 「さぶ」
...私の足のあたりで湯がしきりに揺れ動くのを感じた...
横光利一 「夜の靴」
...「円木の揺れやむを見て青き踏む――その方がいいかな...
横光利一 「旅愁」
...花壇のような桟敷(さじき)の揺れの中で廉子がふと後醍醐へささやいていた...
吉川英治 「私本太平記」
...暴風にゆさゆさと大きく揺れていた...
吉川英治 「新書太閤記」
...会館は笑いやまぬ笑いにいつまでも揺れた...
吉川英治 「忘れ残りの記」
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