...力のあらん限り揺り起しましたが...
芥川龍之介 「地獄変」
...それは人間の魂を揺りうごかすような声であった...
田中貢太郎 「藤の瓔珞」
...」上さんは泣出す乳呑児を揺りながら訊いた...
徳田秋声 「躯」
...束(つか)の間(ま)のうたた寝を揺り動かされる心配はなく...
中里介山 「大菩薩峠」
...おのおの御用提灯が右と左へ悠長に揺り出して行く...
中里介山 「大菩薩峠」
...良寛さんを船から揺り落したことを話した...
新美南吉 「良寛物語 手毬と鉢の子」
...やむときなく島を揺りうごかす...
久生十蘭 「海豹島」
...夜中に君を揺り起こして...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...木登りをして梨を揺り落す...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...やりますか?」彼は背中の弁当包みを揺りあげて見せた...
本庄陸男 「石狩川」
...しかしファルカはもう其時はあっちこっちと揺り上げられる重い死魚のようであった...
フィオナ・マクラウド Fiona Macleod 松村みね子訳 「かなしき女王」
...揺り起こされてみると...
山本周五郎 「青べか物語」
...よく寝ているところを揺り起こされたり途中は夢うつつで...
山本禾太郎 「抱茗荷の説」
...その肥(こ)えた体躯(たいく)を揺り動かして彼女にいった...
横光利一 「日輪」
...それはつい百日ほど前にここの高窓の藤蔓を外から揺りうごかしてしきりに自分を呼んだことのあるあの女性の声である...
吉川英治 「黒田如水」
...「な、なにか?」と、すぐ怪しんで、浮き腰立てる仲間たちを、彼は笑って、かたわらの小次郎の頭の上へ、自分の大きな掌(て)のひらを載せて、つかむように、揺りうごかした...
吉川英治 「平の将門」
...眠った風景を地軸から揺り動かして...
蘭郁二郎 「鉄路」
...最初揺り始めたとき...
和辻哲郎 「地異印象記」
便利!手書き漢字入力検索