...俺の逃げ道に、この鉄棒を切って置いたのだ」鉄格子を握って、一揺りすると、四ヶ所のヤスリ目から、ポッカリとはずれて、大きな穴があいた...
江戸川乱歩 「黄金仮面」
...両手でそれを揺り動かして見たが...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...弁士はそれぞれに聴衆の心奥を揺りつつ...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...会堂の窓からのぞいて見ると若いのや年取ったのやおおぜいのシナの婦人がみんなひざまずいてそしてからだを揺り動かして拍子をとりながら何かうたっている...
寺田寅彦 「旅日記から(明治四十二年)」
...頭のなかを揺り動かす...
ユゴー・ヴィクトル Hugo Victor 豊島与志雄訳 「死刑囚最後の日」
...そのうちに警官らは、扉(とびら)の後ろに眠っている酔っ払いを見つけて、揺り動かした...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...振りわけの荷物を揺りかたげて...
中里介山 「大菩薩峠」
...暫くして少年を揺り起した...
葉山嘉樹 「乳色の靄」
...荒々しく揺り起された...
久生十蘭 「ノア」
...揺り起して、別れの言葉のひとつぐらいは言うであろう...
久生十蘭 「墓地展望亭」
...今までいくどもいってるじゃないか」山木は貧乏揺りをしながら...
久生十蘭 「魔都」
...コルビンスキーがまず寝室へ入って廃帝を揺り起した...
久生十蘭 「淪落の皇女の覚書」
...直すや思い切って切先を少し下ろしてセキレイの尾のようにヒタヒタと上下に揺りながらツツツと二...
三好十郎 「天狗外伝 斬られの仙太」
...スヤスヤ寝入っとる大惣を揺り起いて耳に口を寄せました...
夢野久作 「近世快人伝」
...いつものことなら私を疑り出したように軽部とて一応は屋敷を疑わねばならぬ筈だのにそれが事もあろうか軽部は屋敷に槽(バット)の揺り方を説明して...
横光利一 「機械」
...午(ひる)ごろ揺り起されて...
吉川英治 「新書太閤記」
...明らかに当惑な――そして最大な苦悩を心のうちで揺りうごかされている眉だった...
吉川英治 「親鸞」
...「な、なにか?」と、すぐ怪しんで、浮き腰立てる仲間たちを、彼は笑って、かたわらの小次郎の頭の上へ、自分の大きな掌(て)のひらを載せて、つかむように、揺りうごかした...
吉川英治 「平の将門」
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