...寧(むし)ろ顔を見る度に揶揄(やゆ)せずにはいられぬ道化者だった...
芥川龍之介 「大導寺信輔の半生」
...皆(みんな)に揶揄(からかは)れて嬉しがつてるから...
石川啄木 「菊池君」
...叱責と、怒罵と、苛烈な揶揄とが、驚嘆すべき流暢さで、こもごも口をついて出るのだった...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...」と兄から揶揄されても...
豊島与志雄 「或る女の手記」
...暗に周平を揶揄してきたのだ...
豊島与志雄 「反抗」
...巧妙なというよりもむしろばかげた揶揄に彼は富んでいた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...人を揶揄(からか)います...
中里介山 「大菩薩峠」
...揶揄つたら面倒だしそれよりか嬉しがるやうなことに仕向けた方が當り障りがありませんからね………………」女房は語り續ける...
長塚節 「おふさ」
...内儀の云う言葉に賛同を示すらしく至極下品な調子で含み笑いをしつつ男に揶揄(やゆ)的な嘲笑を浴せて居ります...
西尾正 「陳情書」
...送り人を途中で斬ってしまえということなのだ」「おぬしの早合点ではないのか」と駒三郎が揶揄するようにいった...
久生十蘭 「ボニン島物語」
...アメリカの空軍を報道員らしく揶揄しながら...
宮本百合子 「歌声よ、おこれ」
...それ故「亡びゆく民藝派」等と小山冨士夫君から揶揄(やゆ)されたものである...
柳宗悦 「四十年の回想」
...人間揶揄に出て來たのだらう...
吉川英治 「折々の記」
...良人を揶揄(やゆ)した...
吉川英治 「三国志」
...非同情というよりもやや揶揄(やゆ)的に書いている...
吉川英治 「随筆 新平家」
...思うさま冷然と揶揄(やゆ)してやりたいような度胸まですわってくる...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...揶揄(やゆ)されたかと思って...
吉川英治 「山浦清麿」
...少し笑いをさえ含んで揶揄的(やゆてき)に光っていた...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
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