...一(ある)夏土用の日盛(ひざかり)の事……生平(きびら)の揚羽蝶の漆紋に...
泉鏡花 「薄紅梅」
...一方紫の袖の紋の揚羽の蝶は...
泉鏡花 「唄立山心中一曲」
...黒揚羽(くろあげは)花魁草(おいらんそう)にかけり来る昭和九年七月二十七日 鎌倉俳句会...
高浜虚子 「五百句」
...大きい黒揚羽(くろあげは)の蝶が...
太宰治 「火の鳥」
...」大きく揚羽蝶を染め出した羽二重の帯に...
豊島与志雄 「幻の彼方」
...揚羽(あげは)の蝶(ちょう)が座敷の中に飛込んで来て...
永井荷風 「つゆのあとさき」
...──揚羽ちょうの一生をごぞんじでしょう...
永井隆 「ロザリオの鎖」
...揚羽でございましたよ...
中里介山 「大菩薩峠」
...黒くして大きなるは烏羽揚羽(からすはあげは)でありましょう...
中里介山 「大菩薩峠」
...蜘蛛の糸に釣られた美しい揚羽の蝶のように...
野村胡堂 「九つの鍵」
...大きい揚羽(あげは)の蝶(てふ)のやうに...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...「俺は知るものか、戀の病ひと血の道は、患(わづら)つた覺えはないよ」「錢形の親分が暗いのはその道ばかり――世間ではさう言つてゐますよ」「餘計な心配だ」「何しろ金澤町の居廻りは、薄寒いのに夕凉(ゆふすゞ)みの人通りで大變な賑ひだ」「それは何んの禁呪(まじなひ)だ」「何んかの彈(はず)みで、揚羽のお艶が、門口へ顏を出さないものでもあるまいといふ、心細い望みなんださうで」「厄介だな」「町内の湯屋は大變で、お艶が來る日を心得てゐて、その日の男湯は芋(いも)を洗ふほどの騷ぎで、それに羽目も壁も穴だらけにされて、櫻湯の親爺は大こぼしですよ」「――」平次は默り込んでしまひました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...揚羽(あげは)のお艶といふ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...これからが面白いんで」「勝手にしやがれ」「その揚羽のお艶が...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...美しい揚羽(あげは)の蝶を思はせる娘は...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...さしかざす小傘(をがさ)に紅き揚羽蝶小褄(こづま)とる手に雪散りかかる京の芸子のこつてりした風俗は...
平野萬里 「晶子鑑賞」
......
三好達治 「山果集」
...揚羽蝶(あげはのちょう)としておきましたが」「あ...
吉川英治 「江戸三国志」
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