...この世の偉い人がもっとも得意で意気揚々としている瞬間にさえ...
ワシントン・アーヴィング Washington Irving 吉田甲子太郎訳 「ウェストミンスター寺院」
...ふるさとを焼野のはらとかへり見て末もけぶりの波路をぞゆく三 最後鳳闕の礎空しく残りて、西八条の余燼、未暖なる寿永二年七月二十六日、我木曾冠者義仲は、白馬金鞍、揚々として、彼が多年、夢寐の間に望みたる洛陽に入れり...
芥川龍之介 「木曾義仲論(東京府立第三中学校学友会誌)」
...意気揚々たるものであつた...
池田亀鑑 「忘られぬお国言葉」
...何たる幸運! 我々は大きに意気揚々たるものであった...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...と先生意気揚々として早速凱旋将軍のやうな気でゐた...
内田魯庵 「犬物語」
...あとはいよいよ軍船にむかって実戦をやらすばかりだ」楊(ヤン)博士は揚々と...
海野十三 「軍用鮫」
...意気揚々と狩猟に出たはよいが...
太宰治 「春の盗賊」
...而も軽忽に之を論断し苟且(こうしよ)に之を言説して顧みず揚々として得色あるが如きものあるはそもそも何の心ぞ...
津田左右吉 「史論の流行」
...又トロイアの諸將軍こゝに派遣し來る者』しかく宣んして揚々と...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...揚々たる行進曲(マーチ)をみずから奏した...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...すると彼は揚々としてそれを祖父のもとへもって行った...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...揚々(ようよう)と正面を向いて歩いている...
夏目漱石 「虞美人草」
...むしろ意気揚々と広場を横切って来た...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「本命馬」
...両腕をギクギクと曲げたり伸したりしながら意気揚々のかたちで歩いた...
牧野信一 「環魚洞風景」
...自己の全能全靈は勿論のこと、神の御力もあつてこそ、この精進とこの超人間的な記録を擧げることが出來たのだと思ひ、滿願の朝は疲れも忘れ、心は得意に滿ちて、神前に報告を終り、さて、意氣揚々として、拜殿から起つて、自分の記録を、ここの額堂に誌しのこして置かうと思つたのである...
吉川英治 「折々の記」
...壮士は、自分の手勢と降人を合わせて、意気揚々、もとの山間へひきあげて行こうとした...
吉川英治 「三国志」
...山は焼け、渓水(たにみず)は死屍(しし)で埋もれ、悽愴な余燼(よじん)のなかに、関羽、張飛は軍をおさめて、意気揚々、ゆうべの戦果を見まわっていた...
吉川英治 「三国志」
...そんな中を、李雲の捕手隊は、縄付きの李逵と証人の曹旦那、名主、草簪(くさかんざし)の女などを引っ立てて、意気揚々、沂嶺(きれい)越えの向うにある県城の町へひきあげて行った...
吉川英治 「新・水滸伝」
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