...これは期(き)せずして年方(としかた)の插繪(さしゑ)の清楚(せいそ)であつた...
泉鏡太郎 「麻を刈る」
...多少の插入はあろうが...
稗田の阿礼、太の安万侶 「古事記」
...少なくもさし当たり小学校中等学校の教程中に適当なる形において火災学初歩のようなものを插入(そうにゅう)したいものである...
寺田寅彦 「函館の大火について」
...ある日銀杏返(いちょうがえ)しに白い薔薇(ばら)の花簪(はなかんざし)を插した頬(ほお)と瞼(まぶた)のぽうと紅(あか)らんだ二十前後の娘が...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...旅順(りょじゅん)の記念にもらった砲弾(ほうだん)信管(しんかん)のカラを内筒(ないとう)にした竹の花立(はなたて)に插(さ)し...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...插楽劇(メロドラマ)的な顫音(トレモロ)と奏楽珈琲店的な風情(ふぜい)とで重々しく広がっていった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...天才をもって插楽劇(メロドラマ)を実際にこしらえてはいるけれど...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...そこへ佛桑華の花を插した者もある...
中島敦 「環礁」
...詩人が晩年佛蘭西語で書いた小さな詩集「窓」の插繪を描いてゐるBaladineなぞがちよいと譯者の頭には浮ばないものでもない...
ライネル・マリア・リルケ Rainer Maria Rilke 堀辰雄訳 「或女友達への手紙」
...插繪も豐富にはひつてゐる...
堀辰雄 「(アンデルゼンの「即興詩人」)」
...彼はもうすこし插繪のどつさり入つてゐる大きな畫集が欲しいものだと思つてゐた...
堀辰雄 「顏」
...鼠色の窓帷のかげから何かの花を插した花瓶を窓ぎはに置かうとしかけてゐる女の手だけをちらりと覗かせてゐる...
堀辰雄 「詩集「窓」」
...僕がその本の插畫を見せながら話したことのあるのを覺えてゐませんか...
堀辰雄 「七つの手紙」
...壁新聞に赤いプラトークをかぶって手を振っている若い女の笑い顔の插画がある...
「赤い貨車」
...――これには一つ插話があるのでね」子爵は皿についていたあるかないかの塵を指先でとった...
宮本百合子 「伊太利亜の古陶」
...敢て此に人の記憶を呼び醒すに足るだけのエスキスを插(さしはさ)むこととする...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...買花乱插小瓶中...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...炉の四隅に串に生豆腐(なまどうふ)を插(さ)し立て...
柳田国男 「年中行事覚書」
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蝕まれた 厭倦 惚れて通えば千里も一里
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