...屈折した直線の赤筋をかいた小旗を舷(ふなばた)に插(はさ)んで...
伊藤左千夫 「水籠」
...お前はこの薔薇を控鈕(ボタン)の穴にお插し...
グスタアフ・ヰイド Gustav Wied 森林太郎訳 「薔薇」
...比叡の峰つゞきの裾山が比良岳の方に向つて走つてゐる山麓の村里を過ぎ插秧(さふあう)のをはつたばかりの水田や青蘆の生ひ茂つた汀つたひの街道を走つていつた...
近松秋江 「湖光島影」
...「ミミーの歌」の一連の連続が插入(そうにゅう)されてインターリュードの形をなしている...
寺田寅彦 「音楽的映画としての「ラヴ・ミ・トゥナイト」」
...床の籠(かご)花生けに秋草が插(さ)されてあったが...
徳田秋声 「仮装人物」
...「そりゃきっと面白いでしょうね」とヴェリチャーニノフは言葉を插んだ...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...ナーヂャが彼に向って口を插んだ...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...やはりこの小説の第一の插話の辺で本を投げ出すのに最も正当な口実を提供しておくわけである...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...もう黄色(きいろ)い菜(な)の花(はな)が插(さ)してあつた...
夏目漱石 「門」
...插絵と装幀(さうてい)はすぐれた画家棟方志功(むなかたしこう)さんが受けもつて下さいました...
新美南吉 「あとがき」
...鍵を内側に插しありき...
エドガア・アルラン・ポオ Edgar Allan Poe 森林太郎訳 「病院横町の殺人犯」
...その插繪で補つて見ても...
堀辰雄 「詩集「窓」」
...或る頁に名刺ぐらゐの大きさの寫眞が一枚插んであつた...
堀辰雄 「旅の繪」
...萬葉中の平凡なる歌といへども之を他の歌集に插(はさ)めば自ら品格高くして光彩を發するを見る...
正岡子規 「萬葉集卷十六」
...壁新聞に赤いプラトークをかぶって手を振っている若い女の笑い顔の插画がある...
「赤い貨車」
...插画にばかりでなく...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...これまた案左(あんさ)にて御插可被下候...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...八日の日に戸口に插(さ)す季節の花を物忌の徴(しるし)と見るまでは異議がなく...
柳田国男 「年中行事覚書」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??