...……手にも掬(むす)ばず...
泉鏡花 「瓜の涙」
...土田麦僊と輪転機6・5(夕)雑誌『中央美術』を経営してゐる田口掬汀(きくてい)氏がこなひだ京都の衣笠(きぬがさ)村に画家の土田麦僊氏を訪ねた事があつた...
薄田泣菫 「茶話」
...あはれ瞼(まぶた)の邊(あたり)に一掬の微笑を帶びぬ...
高山樗牛 「瀧口入道」
...その伝染病舎の傍の泥溝(どぶ)の水を掬(すく)って飲んだものだそうだ...
太宰治 「葉」
...岩の裂目(さけめ)からしたたり落ちている水を掌(て)に掬うて飲んだ...
田中貢太郎 「狼の怪」
...吐いたなら大丈夫だ」省三は急いで台所へ入って往って手探りに棚にあった飯茶碗を執(と)ってバケツの水を掬(すく)うて持って来た...
田中貢太郎 「水郷異聞」
...掬(きく)すべき友愛の深情を湛(たた)えたるは...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...掬(すく)って追(お)い退(の)けるように遮(さえぎ)った...
夏目漱石 「明暗」
...バタを指で掬(すく)って(な)めればいいじゃないの...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...エビ掬ひに行く途中で緑山寺に遇つたら...
牧野信一 「心象風景(続篇)」
...塀上の風趣転(うた)た掬すべきものがある...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...敦盛の像及甲冑古色可掬...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
......
森川義信 「季節抄」
...是で酒瓶(さかがめ)から直接に濁醪(どぶろく)なり稗酒(ひえざけ)なりを掬(く)んで...
柳田国男 「木綿以前の事」
...勝者の手向けた一掬(きく)の涙は...
吉川英治 「三国志」
...岩清水一掬(いわしみずいっきく)の...
吉川英治 「新書太閤記」
...水桶から水を掬(すく)い...
吉川英治 「山浦清麿」
...山蕗の葉で傍えの清水を掬んで咽喉をうるおしながら永い時間をかけて...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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