...」「しかし人が掬(すく)わなくっても...
芥川龍之介 「素戔嗚尊」
...佐藤(春夫)さんが書いた刊行の辭のなかの「清純掬すべきその人柄の美を未だ十分に認識するに到らない憾が多い」のことばに應へて...
小穴隆一 「二つの繪」
...」掬汀氏はかう言つて白い歯を見せた...
薄田泣菫 「茶話」
...前科六犯の追い剥ぎ、強盗、掬摸(すり)、窃盗(しのび)……悪事ときたら何でもござれの、デパートみたいな男であったが、これも亡くなった父親に助けられたのを徳として、フッツリと悪の道を絶って、今ではこの私立探偵親子二代にわたって、忠実な手先を務めている...
橘外男 「グリュックスブルグ王室異聞」
...両側から掬(すく)い上げるようにして辛うじてその嵩張(かさば)るものを車へ入れた...
谷崎潤一郎 「少将滋幹の母」
...白い鉢の中に掬い上げて買うと...
豊島与志雄 「金魚」
...田口掬汀の某作等ありしと記憶す...
永井荷風 「書かでもの記」
...こゝにも亦遺憾なく掬(きく)することができるやうな気がするのである...
永井荷風 「勲章」
...ここへ掬(すく)い上げて来て...
中里介山 「大菩薩峠」
...掬(すく)い網を持ってよろこんだ...
長谷川時雨 「モルガンお雪」
...画題の意を掬み、作者の気持と自分の気持を一つにして、始めて正しい読画ができるのである...
藤島武二 「画室の言葉」
...しかし普通のススキの様な風情の掬(きく)すべきものがない...
牧野富太郎 「植物記」
...日本の警官はイギリスのストックヤードの警官のように足を掬って自由を失ったところを逮捕すればよく...
宮本百合子 「浦和充子の事件に関して」
...汁を掬(く)むものはシャクシと区別するに至ったが...
柳田国男 「木綿以前の事」
...そのまわりで子供たちが魚を掬(すく)って騒いでいる...
山本周五郎 「柳橋物語」
...ちょうど水中の月を掬(すく)おうとするようなものだった...
吉川英治 「新書太閤記」
...表(あら)はには云ひよらずとも掬んで呉れがしの嬌態をば絶えずあり/\と使つてゐた...
若山牧水 「姉妹」
...幾度となく掌に掬んで...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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