...ただの砂を砂金だと思って掬ったら――」「やはりただの砂でも砂金になるでしょう...
芥川龍之介 「素戔嗚尊」
...二三度日光を帽子のなかに掬ひ上げたかと思ふと...
薄田泣菫 「独楽園」
...あらゆるものを掬いあげてき...
豊島与志雄 「文学以前」
...海の中から潮水を掬(すく)って来るのとはわけが違うんだ」「今夜はなんとか仕事をしなくちゃならねえな」「知れたことよ...
中里介山 「大菩薩峠」
...小高みになった藪蔭(やぶかげ)のところに竹樋(たけとい)を通した清水を掬(すく)いながら...
中里介山 「大菩薩峠」
...伊太夫殿が湖水から掬(すく)い上げて来て...
中里介山 「大菩薩峠」
...その「あわれ」と「物悲しさ」を掬(く)み取ることは甚(はなは)だむつかしい...
野村胡堂 「楽聖物語」
...渇いた旅人でも掬うこともできぬかのよう...
藤野古白 藤井英男訳 「人柱築島由来」
...清入浴中なのですぐ入り金魚掬ひで遊ぶ...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...回転が止らうとするほんの手前で巧みに両腕に掬ひあげた...
牧野信一 「心象風景」
...谷の清水を手で掬つて飮んでゐたら...
正宗白鳥 「新婚旅行」
...頤で掬(しゃく)って...
室生犀星 「性に眼覚める頃」
...二二)子供達と雑魚を掬い...
山本周五郎 「青べか日記」
...水の中から砂を掬(すく)いあげ...
山本周五郎 「青べか物語」
...道頓堀(どうとんぼり)を掬(すく)ってきたような雑閙(ざっとう)だ...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...水を掬いに戻りかけた...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...病人に掬(すく)って持って行くよりも...
吉川英治 「宮本武蔵」
...自分で竹筒に水を掬(すく)い...
吉川英治 「宮本武蔵」
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