...彼はまず何を措(お)いても...
芥川龍之介 「少年」
...何をさし措いても先づ欲求してやまなかつたのは...
薄田泣菫 「独楽園」
...されば春琴の門に入る者はかねてより彼女の実力に服しこの人を措(お)いて師と頼む者はないと云う風に思い詰め...
谷崎潤一郎 「春琴抄」
...時々佐助の手を借りなければ用の足りない場合が起ると稽古の最中でも佐助々々と呼ぶすると佐助は何を措(お)いても直(す)ぐ奥の間(ま)へ立って行ったそんな訳(わけ)だから常に春琴の座右を案じて出教授には行かず宅で弟子を取るばかりであった...
谷崎潤一郎 「春琴抄」
...然(しか)らば則ち英雄自(みずか)ら時措(じそ)の宜(よろ)しきあり...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...従来の措置では未だ全的に満足することは出来ない...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...何を措(お)いても身を隠すことが急だ! それよりほかに手段はない...
中里介山 「大菩薩峠」
...何を措(お)いても死んだ主人の隠した何万両の大金を...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...どこまでも誑らかさずには措かぬ...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...其中(そのうち)に世間の俗物共を眼中に措(お)かないで...
二葉亭四迷 「平凡」
...余はそれを食い出してから一瞬時も手を措(お)かぬので...
正岡子規 「くだもの」
...これが始めに徒歩旅行を見た時に余が驚嘆して措(お)かなかった所以である...
正岡子規 「徒歩旅行を読む」
...この相木熊楠をさし措いて...
吉川英治 「篝火の女」
...時を措(お)かず...
吉川英治 「私本太平記」
...山門へ御動座の措置(そち)は...
吉川英治 「私本太平記」
...一瞬の間を措(お)いて...
吉川英治 「新書太閤記」
...愛重(あいちょう)措(お)かなかったほどの人物である...
吉川英治 「新書太閤記」
...しばらくは疑問に措(お)かねばなるまい...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
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