...愛子は控え目らしくほほえみながら上目越(うわめご)しに貞世を見て...
有島武郎 「或る女」
...控え目だったけれども...
泉鏡花 「婦系図」
...蟹江はいつもよりコップの数を控え目にしました...
梅崎春生 「Sの背中」
...控え目がちであった...
ストックトン Francis Richard Stockton 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...お父うさまにお目にかかりたかった」と波子が控え目な声で言った...
高見順 「いやな感じ」
...時節柄万事控え目にしてというわけで...
橘外男 「蒲団」
...控え目である私が...
谷崎潤一郎 「鍵」
...控え目な正しい口のきき方をしていた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...しかし不健康のためにいくらか控え目にしなければならなかった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...グリューネバウム家の人々にたいする彼女のやや尊大な控え目は...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...疑念深い控え目を守っていた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...母親は持前の低い控え目な声で...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「道化者」
...ほんとうよりも控え目な女の容貌(ようぼう)の批評...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...そしてこれまでただ美しいとばかり言われて、人形同様に思われていたお佐代さんは、繭(まゆ)を破って出た蛾(が)のように、その控え目な、内気な態度を脱却して、多勢(おおぜい)の若い書生たちの出入りする家で、天晴(あっぱ)れ地歩を占めた夫人になりおおせた...
森鴎外 「安井夫人」
...わたしは控え目であろう・教えられる信仰に対しては従順であろう・また自分の考えを述べるにはいつも冷静に謙遜であろう・という傾向をしぜんと得たのだし...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...姉の話は控え目で...
矢田津世子 「父」
...控え目に名(な)のった...
吉川英治 「新・水滸伝」
...しかし引きしめて控え目に...
和辻哲郎 「生きること作ること」
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