...ここに細叙することを差控えなければならぬ...
江戸川乱歩 「悪魔の紋章」
...次に控へた皇后宮附の御寝間係を呼出した...
薄田泣菫 「茶話」
...その者の第何男であるかまで詳しく聞いて一々それを手帳に控えた...
相馬泰三 「六月」
...それだけの辯護ではどこか三藏の腑に落ちぬ處もあつたが何にせよ垂死の病人を目の前に控へてゐる事であるから三藏も其以上は問はなかつた...
高濱虚子 「俳諧師」
...言葉少なに控えていた...
豊島与志雄 「傷痕の背景」
...善と悪とはそのきびしい疑問の背後に控えている...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...日本の寺院に至っては如何なる小さな寺といえども皆(みな)門を控えている...
永井荷風 「日和下駄」
...神妙に以前のところに控えている...
中里介山 「大菩薩峠」
...新鍋(あらなべ)の占拠によって一時差控えを命ぜられている鉄瓶だけぐらいのものですから...
中里介山 「大菩薩峠」
...なぜ控室へはいらなかったのだろうかと三四郎が尋ねたら...
夏目漱石 「三四郎」
...あまり多く此方(こつち)から問(と)ふのを控えた...
夏目漱石 「それから」
...大した用心をするでもなく控(ひか)へて居ります...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...折柄間もなく新穀の出廻(でまわ)り期を控え...
本庄陸男 「石狩川」
...その他の役人は刑場に居残っているらしい)仙太 (走り寄って)あ! 兄さん! 兄さん!代役 控えませいっ! (仙太の腰を蹴る)喜平 (つづいて土手へ上って来そうにゾロゾロ顔を出した見物...
三好十郎 「斬られの仙太」
...背後には繊弱(かよわ)き女人と人馬を控へたり...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...すでにそこに控えているのに...
吉川英治 「江戸三国志」
...それまでは外でお控えなさい」どうしても通さない...
吉川英治 「三国志」
...黙って控えているしかなかった...
吉川英治 「私本太平記」
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