...自分は人の好む酒をもさし控えて...
岩野泡鳴 「猫八」
...初めはやわらかく控(ひか)え目に...
梅崎春生 「幻化」
...まだまだ愕くべきことが控えているのだよ...
海野十三 「三人の双生児」
...その入口から湯殿まで行く十数間のそと廊下をすぐ眼の前へ控えていた...
大杉栄 「獄中記」
...生徒の控室には二月許(ばか)り前に出した掲示が其儘になつてゐる...
高濱虚子 「俳諧師」
...相州さまといふ暗いお方が控へて居りまして...
太宰治 「右大臣実朝」
...乳を飲ませることだけでも控えさせた方がよいと...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のおんな」
...「控えろ!」棒を持ったのが...
中里介山 「大菩薩峠」
...だが、そう断定して、万一間違った日には……その時です、橋桁でも落ちたかと思われる動揺があって、「控えろ、控えろ、そのお首にさわることはならんぞ」「滅多な流言を申し触れるものは、捕縛いたすぞよ」堂々として、お役向が乗込んだのでありますが、人を掻(か)き分けて、その首のところに来ると、有無(うむ)なく、それをいとも鄭重(ていちょう)に拾い上げて桶に入れ、包に包み、そうして、「かりにもお代官のおしるしだなんぞと申し触れるものがあらば、召捕って斬(ざん)に処する、これこそ全くお人違いじゃ」叱責とも、弁明とも、要領を得ないことを言って、その連中は、代官の首ではないという生首を、手際よく収容して持って行ってしまいました...
中里介山 「大菩薩峠」
...哈爾賓(ハルピン)産の肥えた馬の手綱(たづな)を取って控えていた...
夏目漱石 「満韓ところどころ」
...からりとした玄關(げんくわん)先(さき)を控(ひか)えて...
夏目漱石 「門」
...錢形平次の袂でも控へさうにするのでした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...発信控俵国一 俵信次 加藤清比古 東久雄 京極高鋭 山野一郎 森田たま 川村秀治 日色恵昭和十五年十二月十二月一日(日曜)九時半起き...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...別の控えの二巻(ふたまき)にしっかりと結ぶ...
アーネスト・ヘミングウェイ Ernest Hemingway 石波杏訳 Kyo Ishinami 「老人と海」
...女王のそばに控えるロシアのグレイクスティーン代理大使は...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「王冠の重み」
...彈みさうになる言葉つきを慌てゝ控えた...
牧野信一 「痴日」
...そこから基礎控除を五百円とりのぞくのです...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...つつましくお次の床に控えていると...
吉川英治 「新書太閤記」
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