...おれは締切日を明日(みょうにち)に控えた今夜...
芥川龍之介 「葱」
...手前の方にも模写の腕達者(うでだっしゃ)が控えて居りましてね...
海野十三 「すり替え怪画」
...国経は次の間(ま)に控えている筈の老女を呼んだ...
谷崎潤一郎 「少将滋幹の母」
...そこでこの官吏の背後に控えた国家の権力は...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...何か実質のある自由主義が控えていると幻想するのである...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...控え室の腰かけの上で寝ていた...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...その繊細な手、綺麗な髪、生々しい顔色、控目な言葉、丁寧な態度、細かく注意のゆき届いた服装、そういうものが彼の心を喜ばした...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...そして彼を弁護してやることをよく差し控えた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...後ろには自分が控えている...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...いかにも夜歩きは差控(さしひか)えます」「よし」兵馬は...
中里介山 「大菩薩峠」
...はなれた控間で一睡を催すと...
中里介山 「大菩薩峠」
...控えの間を通り抜けるとき...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「審判」
...南町奉行所の控同心...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...「よし、船を控え廻せ...
火野葦平 「花と龍」
...急いで和尚様のお居間へ入っていくと、もう誰かが運んできたのだろう、つつましくふた品ほどのお菜(かず)をのせた渋いろの塗膳を前に、角張った顔を貧血させて和尚様は、キチンと手を膝の上に、控えておられた...
正岡容 「小説 圓朝」
...銀の控鈕(ボタン)の附いてゐる...
ライネル・マリア・リルケ Rainer Maria Rilke 森林太郎訳 「祭日」
...求めかたも控えめで...
山本周五郎 「五瓣の椿」
...いそがしい用事を控えた人までが何事かと好奇心を起こしてのぞきにくる...
和辻哲郎 「蝸牛の角」
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