...鐘が鳴つて控所に生徒が列んだ時...
石川啄木 「足跡」
...ヒツソリしてゐた控所の中は一杯になり腰掛には空きがなくなつた...
伊藤野枝 「監獄挿話 面会人控所」
...試驗の答案は誰より早く出して殘つた時間は控室で早稻田文學と柵(しがらみ)草紙の沒理想論を反覆して精讀した...
高濱虚子 「俳諧師」
...私たちは宮内省の控え室へ集まっていたのでした...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...控室は二十畳敷くらいの広い明るい日本間で...
太宰治 「正義と微笑」
...幸子は悦子を恐がらせまいために口に出すことを控えていたのだが...
谷崎潤一郎 「細雪」
...いったん控え室へ下(さが)って稽古の終るのを待ち再び迎えに行くのであるが待っている間ももう済む頃かと油断なく耳を立てていて済んだら呼ばれない中(うち)に直(ただ)ちに立って行くようにしたされば春琴の習っている音曲が自然と耳につくようになるのも道理である佐助の音楽趣味(しゅみ)はかくして養われたのであった...
谷崎潤一郎 「春琴抄」
...二三日後に二百二十日を控えてゐるので何となく戸外はざわめいて...
近松秋江 「箱根の山々」
...小野さんは畏(かしこ)まって控えている...
夏目漱石 「虞美人草」
...まもなく三四郎は八畳敷の書斎のまん中で小さい膳(ぜん)を控えて...
夏目漱石 「三四郎」
...どうでしたと婆さんの問に敗余の意気をもらすらく車嘶(いなな)いて白日暮れ耳鳴って秋気来(きた)るヘン忘月忘日 例の自転車を抱いて坂の上に控えたる余は徐(おもむ)ろに眼を放って遥(はる)かあなたの下を見廻す...
夏目漱石 「自転車日記」
...自分の運命は取り帰しの付かない未来を眼の前に控えている...
夏目漱石 「それから」
...帳面を手にした男がすぐ名前をそれに控へ...
原民喜 「小さな村」
...私は大事の用を控えているのだ...
二葉亭四迷 「平凡」
...そして彼は池のはじの方にある植込を前に控えて立っていた...
室生犀星 「野に臥す者」
...前に控所であった室の隣の広間をさして...
森鴎外 「余興」
...控え室で声をかけられたおはんさんの顔さえろくに見もせず...
吉川英治 「随筆 新平家」
...襖(ふすま)の陰に控えていた用人が...
吉川英治 「宮本武蔵」
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